降って湧いた幸運が手から零れ落ちた・・・
ntr要素があります。
表現はマイルドになっていますが寝取られ耐性が低い方はご注意ください。
ずっと寝ていて、起きたら朝だった。
体が動かせないことに少し動揺したが、そうだ生まれ変わって今は赤ん坊だった。
赤ん坊だと自分では何も出来ない。
誰かいないか周りを見るとオレの側に父ではなく見知らぬ人間がいた。
赤ん坊を抱いた女性だ。
そして女性は結構豊満なお胸をお持ちの方だ。
これは知ってるぞ。乳母ってやつだ。
母乳が出る女性を、オレみたいな母親がいない赤ちゃんを育ててくれる存在。
やったぜ、大きなお胸を堪能できるぜ。ひゃっほう!
「あら、起きたのかしら?おなかは減っているかしら?」
おなか?減ってる減ってる。ペコペコだよ!
うおーっテンション上がってきたー!!!!その豊満な胸を堪能させてくれー!
出されたのはヤギ乳でした・・・。
生まれたばかりで他にやれる事も無いので現状把握をしておこう。
人の話に耳を傾け、情報を集める。
この国は聖王国アーティという国にあるブエナス村。
小麦など穀物を栽培しつつ家畜を育てている村だ。
そして乳母だと思った女性はマリーさん。
赤ちゃんの名前はミリー、女の子だ。
どうやら母のいなくなったオレの親代わりでマリーさんが面倒を見てくれるようだ。
父は母が死んだショックで立ち直れていないようだし、親代わりになってくれる存在がいるのはありがたい。
あの辛気臭い顔に育てられるのはなんかイヤだしな。
しかし何故、子供が二人しかいないのにそのおっきいお胸を分けてくれないのか・・・。
せっかくの赤ん坊からやり直しなのに、その特権がフルに活用されてない。
こんなことがあっていいの!?
目の前の爆乳を堪能できないことはショックだがそれはそれとして。
同い年の赤ん坊が女の子でその母親を見るに美人でなおかつ胸が大きくなりそうなんて、生まれ変わった先はとてもラッキーだ。
将来、美人で爆乳になる可能性が高い女の子を独り占め出来る。
ぐふふ、未来のお嫁さんをオレが自らプロデュースして最高の女性に仕立ててみせるぜ。
それから10年後。
「聞いてよエゼル。私ね貴族様に見初められてお屋敷にお呼ばれしたの。」
嬉しそうに話す幼馴染のミリー。
10歳とは思えない発育。
主に体の一部分が育ちすぎて下手をすれば大人を超えている。
そして、オレはそれを聞いて意識が飛びかけた。
貴族が屋敷に女を呼ぶと言うことは・・・そういうことだ。
なのに、何故笑うんだい?
オレがお前のためにこの10年どれだけ身を粉にしてきた事か・・・。
どんなことでも笑顔で対応してきたのは、お前の召使になる為じゃあない。
その体を好き放題したかったからだ。
なのに、
「多分、私愛人にはなれると思うの。相手は男爵様だから第一夫人は無理でも、2番目なら狙えるわよね?」
分からない・・・なぜ貴族との結婚に乗り気なのか・・・?
まだ10歳だぞ!?
オレと違って前世の記憶や人格があるわけじゃないのに、目の前にいるのは大人の女性だった。
「お貴族様と結ばれれば仕事しなくていいし、たくさん食べられるし、寒い家で我慢しなくていいのよ。最高よね。」
金と権力ぅぅぅぅぅぅぅっ!
結局、この世界でもそうなのかっ!
でも、一応うちの父も貴族扱いでこの村と周辺の土地を任されてるはずなんだが・・・なんでオレを選んでくれなかったんだよぉっ!?
結局オレは何も出来ず、10年一緒にいた同い年の幼馴染はいなくなった。
「大丈夫だよ、あのお貴族様は優しいし信用できるよ。」
父は励ましにそう言うが、違うんだよ。
オレのおっぱいだったのに・・・10年かけて育てたのに、横からかっさらわれちまったよ・・・。
「でも、ちょうど良かった。」
「?」
何も良くないんだが・・・?
父は申し訳なさそうに話し始めた。
「実は12歳になったらエゼルは別の街に行って学園に通う事になっていたんだ。だから・・・まあ・・・うん。」
いやいや、振られるのと、結ばれて遠距離恋愛になるのは違うと思うが?
この後、学園の説明を父からされたがオレは一切耳に入らなった。
この日の夜、オレは泣いた。
一度たりともおっぱいに触れなかった悔しさで、父にばれないよう枕で声を隠して、泣いた。