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173.モノローグです(2)

次の数日間、私は木系魔法の勉強を担当することになった。深海族である私がこんなものを学ぶのは、簡単なことじゃない……難しすぎる、全然覚えられない。


時間はあっという間に過ぎた。魔法は覚えられなかったけれど、ライトは私を責めたりしなかった。それから一緒にあるものを護送しに行くことになった。まさか奇襲に遭うとは思わなかった。人間の体は本当に弱い。これが私にとって初めての気絶だった。


目を覚ますと、隣にエルフがいた。なんだか変だ、エルフがこんな場所にいるなんて。


彼女は「ライトは助けに来ない」と言った。そんなはずはない。実際、その通りだった。少し遅れたけれど、ちゃんと来てくれた。ただし、様子はあまり良くなく、少し危なかった。


次に現れたのは巨乳モンスター。走るのが速い。ここが地底でなければ、水で全部押し流していたところだ。


でもすぐに終わった。ライトはなぜか、死は避けられない相手にもう一撃加えた。よくわからないけど、彼がそうしたいのなら止めはしない。


次に現れたのは恐ろしそうなやつ。人間の領地でもこんなに危険だなんて、少し真剣になれば倒せないこともない。でも、上の方にいるやつはどうすればいいのか……。


ライトはすぐに私を連れて外へ出た。そして私は大好きな魔法を放った……まずい、ここは地上だったことを忘れていた。


…………


次に目を覚ましたとき、彼らはまだ対峙していた。結局、ライトが勝った。遅かれ早かれのことだ。あの正体不明のエネルギーの塊も、私たちの協力で消し去った。喜ばしいことだ。


でもライトは敵がいなくなると、倒れてしまった。安全そうだから、私も少し寝よう……と思ったら、来た数人がなんだか良くないことを企んでいるらしい。


彼らはライトを連れ去ろうとして、城主の何かと揉めている。私の目の前でそんなことをしようとは……少し魔法を使っても構わないだろう。


ライトは長く眠った。でも私もよく寝た。その後は何かの宴会があった。人がたくさんいたけれど、食べ物が美味しくて助かった。


その後、また出発することになった。まさかエルフまで私たちの車に乗るとは思わなかった。個人的には別に気にならなかったけど、彼女は少しドジなところがあるように見えた。


そしてライトが最も嫌う場所に着いた。ここを破壊したかったらしいが、彼に止められた。色々と話していたけど、ほとんど意味はわからなかった。でも、彼が言うなら私も特に反論はしない。


再びあの森に戻った。飛び回るロボットのメイドにも出会った……次はもう絶対こんなものには乗らない。


車で寝続けるのもあまり気が進まなかった。ベッドは快適とは言えないし、長い間水に浸かっていなかったせいか、肌が少し痛む……でも、この状況では浴槽のある場所なんてどこにもないようだ。


さすがライト、この場所でも旅館を見つけられる。水の中で寝るつもりだったのに、夜中寒くてライトのそばに這い上がってしまい、彼をびっくりさせてしまった。


その後は吸血鬼との戦いになった。奇妙だ、ここは人間の領地のはずなのに、変な種族があちこちにいる。まあ、私にはどうでもいいことだけど。ライトは汗だくで、一人の人間だから大変そうだ。


ライトは大怪我をし、咬まれて吸血鬼になった。理性を失う前に、私に逃げろと言った。彼が私を傷つけたくない気持ちはわかる。でも、こんな時に彼を置いていくなんてできない。


痛い……。


まさか聖女が吸血鬼女王だったとは。最初から強い力を持っていたのも納得だ。どうやらライトを罠にかけたらしいけど、彼は気にしていない様子だった。


私たちはすぐに立ち去った。なぜかライトも神に目をつけられているらしい。彼に悪影響が出ませんように……前の吸血鬼みたいになったら、私は本当に悲しい。


でも、たとえそうなっても、私は彼を嫌いになったりしない。


次はライトの家だ。うん……彼も私と同じように追放されたはずだから、復讐を手伝おうと思う。でもライトはあまり関心がなさそうだった。


その後も色々なことが起こり、たくさんの人に会った。一人一人覚えきれないけれど、覚えているのはアリソンとライトの友人……チャールズだったかな。


まさかカファもここにいて、人間社会に定住するつもりらしい……まあ、理解できる。でも私はやっぱり家に帰りたい。海の中の方が快適だ。


彼女とライトとの結婚の話も出た。早すぎるけど、私は別に嫌じゃない……。


あ、あとアンナという子もいた。すごい子で、数言で私が悩んでいたことを解決してしまった。ライトも私のことが好きだって……これでお互いに思い合っているのかな。


唯一不満なのは、ライトの情商が高いのに、私の気持ちに気づかないふりをしていること……まあ、今からでも遅くはない。


ああ……よく考えると、私はいつから彼を好きになったのだろう。ドラゴン族から救ってくれた時か、強大な妖族にも私のために来てくれた時か、吸血鬼になっても傷つけないでくれた時か……もうわからない。


きっと、すべての出来事と日常の積み重ねが重なった結果だろう。


とにかく、私は彼のことが大好きで、愛している。


そして、あなた……何度も彼に手を出すなんて。追放も、敵対も、今も傷つけるなんて……。


元の姿に戻るなんて絶対に嫌だ。地上では辛いし、自分も大きな傷を受ける。私が一番恐れているのは、ライトがこの姿を嫌うことだ。


私は人間ではない、深海族だ。この姿は私が変身させたもの。彼らの言う通り、私は異族で、怪物で、私の本当の姿を見るだけで人間に取り返しのつかないダメージを与えてしまう。


だから、私はいつもライトに目を閉じさせる。今回だけは、私たちにはもう手立てがない。たとえ彼が嫌っても、私は連れて行く!


オシアナの姿はさらに淡くなり、触手が体を包み始めた。その時、誰かが背後から優しく抱きしめてくるのを感じた。


「ライト……?」


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