マギ・ハンドメイダー〜追放された転生作家の異世界譚〜
連載版の短編verです、宜しくお願いします!
オルディア王国、王都オルンディーネ
通称〈商業都市〉と呼ばれ数多くの商人が店を構え、物資を調達する冒険者達が集まる王国の一つとして知られる。そんな人々が通る道に面して立つ工房があった。店構えは普通の一軒家、見た目の絢爛さも欠けるがそれは彼の趣味ではない。初めて訪れる人が気軽に入って来れる様にと…。景色の良すぎる遠くからも、よく目立っていたその店の名は…。
〈アネッロ〉工房、と。
時刻はそろそろ朝を迎える。ところ変わり此処工房には5人の男女が一同集まり皆お揃いのエプロンを身に纏う、集まっているのを確認してから男が口を開いた『皆、準備はいいか?』茶髪に毛先が紫色のメッシュが特徴の青年と「私は準備出来てるわ!」紫色の髪の少女は意気揚々としていておりそんな少女の隣には《あたしも準備いいわっヒユリの頼みだもの》彼女を称える銀髪の少女の背中には空色の羽がひょこひょこと揺れている。「・・・。」無言を貫く黒髪の女はコクリと頷く「うむ思う存分に励もうではないか!御主人様よ!」大きく胸を張る金髪の美女、彼女の耳は尖っているのが特徴である。彼女の隣に居た黒髪の女ことサクヤが口を開いた「はぁヒウラ煩い」「何じゃ〜、サクヤよ妾はいつも元気が取り柄だから仕方ない、のう御主人様よ」御主人様と呼ばれた青年に助言を求める『元気のないのはヒウラらしくないからね、サクヤも気にしないで、な!』彼のフォローに「…仕方ないね」どうやら納得したらしいがヒユリの方に寄る。
ファクトは見渡しパンッと手を叩く『よし切り替えてそろそろ時間だ皆持ち場に付こう』彼の一声に
「はい、オーナー!」高々に口揃えて言いそれぞれの配置に付いたのを確認して彼は置いてあるそれを持つとドアの方へ向かう、一歩ずつ歩く度に思うのはかつての自分の日々と彼女達の出逢いそして、自身の夢を『(あの日から始まったんだあの頃の僕いや私は弱かった…。今の僕には皆が居る、僕はもう一人じゃないから)」立ち止まる彼は前を向いた、皆開くのを待っている。一呼吸置いてから僕はドアノブに手をかけ開ける、開けた先には今か今かと待っていたのは
「あっ来たわ!」「待ち侘びたぜ!」着飾った貴族の令嬢やガタイの良い冒険者らが揃っている。
『皆様お待たせしました、人と魔道具が繋いでゆく工房、アネッロ工房へようこそ!』ファクトと声に店内の奥からは「いらっしゃいませようこそアネッロ工房へ!」従業員ら、ヒユリ達の声が響き渡る『本日のアネッロ工房開店です!』指に嵌めていた指輪を看板に当てると閉店から開店に変わる。おおっと人々が歓声を上げる見慣れた光景だがいつも驚いてしまう。
『ごゆっくり店内をご覧下さい、お困りであれば従業員や僕に声をかけて下さいね』ニコッと微笑みかける
アネッロは開店したばかりだが大勢の人々で賑わう。
さぁ本日もアネッロは営業中です!是非お立ち寄りくださいませ__、
あぁ申し遅れました、僕はアネッロ工房のオーナーのファクト・グランフォードこう見えて魔道具師いや元ハンドメイド作家です!以後お見知りおきを…。
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