3話 異世界転生した俺は勇者にクラスチェンジできないだと・・・・・・
「私がこの世界の神様だって信じてもらえましたか?」
「はい」
「よかったぁ〜」
安堵する美女改め女神。
「それで俺はなぜこんな所に居るんでしょうか」
「それはですね、実は勇者召喚の儀式を行った際に、誤ってあなたを巻き込んじゃったみたいなんですよ」「はい?」
思わず聞き返してしまった。
「だから間違ってあなたの魂をこの世界に呼び出しちゃったんです」
申し訳なさそうに話す女神。
「それってつまり、俺は死んだという事でしょうか?」
「はいその通りです」
マジかよ。おっぱいが大きい美人さんに会えたと思ったらもう人生終了とか悲しすぎる。
「すみませんでした。私の不手際でこんな事態を招いてしまいまして」
「いえ、謝らないでください。悪いのは全てあなたではないのですから」
「優しいんですね」
女神が涙目になった。「ところで元の世界に戻る事は可能なんですか?」
「それがですね……」
言い淀む女神。
「実は儀式の際にあなた方のいた地球への門を開くための魔法陣が消えてしまったんです」
「消えた?」
「はい。なのであなたを元の場所に返す事もできません」
泣きながら謝罪する女神。
「そんなっ」
せっかく生き返ったと言うのにまた死ぬなんて嫌だぞ!
「どうか許してください」
「別に怒ってなんかいませよ」
慌ててフォローをする。
「本当ですか?」
「えぇ。それよりこれからどうすればいいんでしょう」
「それについては安心して下さい。私が責任を持ってあなたをサポートします」
力強く宣言する女神。
「それはありがたいのですけど、何かできる事があるんですかね」
正直言って風太郎には何の能力もない。特別な才能があるわけでもなければ、運動神経が良いわけでもない。ただ一つだけ言えるとすれば巨乳好きだってことくらいだろうか。
「ありますよ。なんと言ってもあなたは選ばれた人間なんですから」
自信満々の女神。
「そう言われてもピンときませんね。具体的にどんな事ができるんですか?」
「まずはステータスを確認しましょう」
「ステータス?」
「ステータスオープンと言えば確認する事ができますよ」
「わかりましたやってみます」
風太郎は言われた通りにやって見た。すると目の前に半透明の板のようなものが現れたのだ。そこにはこう書かれていた。
上杉風太郎
種族:ヒューマン(仮)Lv.1
職業:無職
HP100/100 MP 10/10
筋力:25
耐久力:15
魔力 :1
素早さ:11
器用度:12
運の良さ:30
スキルポイント:50
称号:女神に愛されし者 素人童貞 変態紳士
加護:女神の祝福
備考:全属性適正 言語理解 鑑定 アイテムボックス なんだこれ? よくわからない項目ばかりだ。
「どうでしたか?自分の能力値がわかったと思いますが、これがあなたの現時点での数値です」
「えっと……これは一体どういうものなんです?」
「簡単に言うと、その人の強さを表しています」
「レベルが上がると数値も上がるということですか?」
「そういうことです」
「職業が無職ということがだどういうことなんだ?」
「それはですね、あなたが特別だからです」
「特別?」
「はい。この世界であなたは特別な存在なんです」
「どうして俺が特別なんだ?」
「それはですね……」