1話
処女作です。よろしくお願いします。
私立神ノ宮学園、そこは才能と運に恵まれたもののみが入学することが出来る推薦入学のみの学校である。
この学園は世界中に散らばる才能ある者たちを見つけ、その才能をさらに伸ばすという名目で作られた全寮制の学校である。
場所は太平洋のど真ん中にある、人工的に作られた島にあり、どの国家にも属さず、世界中の国から学園に推薦された者があつまる。
推薦された者は、赤い封筒に入った手紙が送られてくる。
その手紙が届いた者は、強制的に神ノ宮学園に入学しなければならない。
そして、赤い封筒を持ち飛行機に乗っている少年とその幼馴染『岸信親』と『日向美里』。彼らは神ノ宮学園に推薦された者である。
「はぁ、まじでかえりてー」
「まーたそんなこと言ってるー!」
「美里はいいかもしんないけどよぉ。俺は何の才能も持た無い一般市民なんだよぉ!」
そう、信親はあまり役に立たないとある特殊な能力が使えるくらいで、とくに能力の秀でた才能を持たない高校生なのである。学力は中くらい、顔は中の上、運動神経は少しいいが、あまり自慢出来るものではないと、信親はおもっている。
その分、美里は学力もいつも模試では一位を独走していて、かつ顔も絶世の美少女と言った感じであり、運動神経もありえないくらいの才能を見せている。信親の自慢出来るところは、この完璧幼馴染を持っていることだけだろう。
「ぜってーなんかの間違いだ。そうに違いない、よし、家に帰ろう!」
信親は、そう言い立ち上がった。
「そんなことないよー。私はノブちゃんのいいところいっぱい知ってるんだから!」
美里はそう言い信親を慰める。ちなみにノブちゃんとは信親の愛称である。
「えーっと。例えばー、えーっと。そのー。うーん・・・」
「いいんだ、美里。俺は少し悲しいが自分がなんの才能も持たない一般市民ってことは分かってるからいいんだ」
信親は半泣きでそう答える。
『神ノ宮学園にもうすぐ着きまーす。ご着席くださいませ』
飛行機のアナウンスがなり響く。
「着いちまったもんはしかたねぇか。間違えましたなんて言われたらはっ倒して帰ればいいかな」
俺たちはまだ考えもしていなかった。自分が異世界に召喚され、勇者として、戦争をしなければいけないなんて。