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非人道的地球防衛軍とゾンビ兵  作者: ウロノロムロ
普通の地球防衛軍
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古代竜族の姫君・お竜さん

「ここは私が参りましょう」


そう言って名乗り出たのは

赤く長い髪を持つ長身の美女、

『お竜さん』。


元々は異世界から

不法投棄されたドラゴンであったが、

一条女史の尽力もあり、

防衛軍メンバーと共に

この世界で暮らしている。


三次元より上位次元の存在である彼女は

肉体を自在に

つくり変えることが可能になり、

普段は人間態で過ごすようになっていた。


「でもさ、お竜ちゃん、

敵はあんないるんだよー、

ひとりじゃ絶対無理だよー」


お竜さんと大の仲良しである

一条女史は彼女の身を案じる。


はるか殿は私の大恩人、

防衛軍のみなさんは私の仲間、

この世界には私も恩義がございます」


「遥ちゃんでいいて

いつも言ってるじゃんー」


「そして、人々の、民のために

その身を尽くすのは王族の務め」


そして、お竜さんは古代竜族、

その王族の血筋でもある。


-


お竜さんの全身が光り輝き、

そのまま光の粒子となって

一度肉体が消滅すると、

今度は光の粒子が

肉体の再構成をはじめ、

次第に巨大なドラゴンの姿へと

形づくられていく。


ある程度のサイズまでは

自由に調整することが出来るらしく、

博士いわく、使いこなせれば

数千メートルにもなれる

ということだったが、

現在は元々のサイズであった

百メートル級というところ。



百メートルの巨大ドラゴン

『お竜さん』を前に

防衛軍の期待は高まる。


今の頼みの綱は彼女しかいない。


背中の巨大な羽根を広げ

空へと舞い立つドラゴン。


-


巨大ロボの目から

放たれるビームを

ドラゴンは飛びながら

左右にかわす。


しかし敵五体から次々と

発射されるビーム、

その数が多過ぎて

羽根に被弾する。


ドラゴンはそのまま突っ込み

敵一体に体当たり、

背後から襲い掛かる敵には

尻尾でこれを引っ叩く。


口から火炎を吐き

高熱となった敵のボディを

その爪で引き裂くが、

決定打には至らない。



お竜さんドラゴンも善戦していたが、

そこはやはり多勢に無勢、

次第に敵に圧されるはじめる。


敵のビームに被弾しはじめると、

一気に形勢が不利となり、

次々と相手の光線が

その体を貫いていく。


敵のドリルが

ドラゴンの体に刺さり、

回転して肉を削る。


負傷箇所からは血が流れ

滴り落ちて行く。


彼女は伝説級の

不死身のドラゴンでもあったが、

だがそのタフさが

逆にアダとなることもある。


傷ついても傷ついても

ひたすら立ち上がり、

その身体は既に傷だらけとなって

至る所から血を流し、

それでもまだ

立ち向かって行くことを

止めないお竜さんドラゴン。


「もういいよー!

もうやめてー!!」


一条女史の悲痛な叫びが響く。







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