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非人道的地球防衛軍とゾンビ兵  作者: ウロノロムロ
普通の地球防衛軍
84/104

ロボット兵、強襲!

それは突然の出来事だった。


地球防衛軍本部内、その動力室に

何の前触れもなく

突如として出現した人口ゲート。


そこから姿を現すロボット兵、

その数は五体というところか。


あまりに突然の事に

動力室にいた隊員達は

成す術もなく命を落とし、

基地の動力源は

次々と破壊されて行く。


異世界人による

地球防衛軍基地本部強襲。


-


基地内の電気が落ちて真っ暗になり、

非常警報が鳴り響いて、

警報ランプだけが赤く光り続ける。


緊急時のバックアップ用電源だけが

辛うじてわずかな電力を

供給しているだけで

他は一切電気が使えない状態。


基地内は騒然となり、

人々の間に緊張が走った。


「侵入者かっ!?」


司令室にいた天野が

咄嗟に口にする。


これだけセキュリティに関しては、

万全を期して来たというのに、

さすがに人口ゲートをつくって

動力源を強襲されたとあっては、

如何ともし難い。


バックアップ用電源のほとんどは

その膨大なデータを収める

データベースサーバーに割かれたが、

他に辛うじて動いている

基地内のシステムが

侵入者の位置を確認する。


各チームのメンバー達が、

基地内を走って動力室へと向かう、

闇の中で赤い警報ランプだけが

彼等を照らし出している。


動力室に彼等が駆けつけた時には

ロボット兵は既に基地内を移動し、

他の施設も破壊しはじめていた。


基地内の薄い暗がりの中に、

ロボット兵のガシャガシャ

動く音が響いていく。


-


基地内の引きこもり居住区で

相変わらず引きこもっていたトモヤ。


室内の電気が突然落ちて暗くなった時

最初は『停電かな』ぐらいに思っていた。


しかしいくら待っても一向に

電気が着く気配はない。


トモヤがここに引っ越して来てから

一度もなかったようなことだ。


何か嫌な胸騒ぎがするトモヤ、

ただならぬ気配を感じ、

思い切って部屋のドアを

手動でそっと開けてみた。


するとドアの向こう、

真っ暗な闇の中から

ガシャ、ガシャ、という

機械が動くような音だけが聞こえて来る。


闇の中に潜んでいる何か。


そのガシャ、ガシャという音は

確実にこちらに向かって近づいて来ている。


目がまだ闇に慣れていないため、

トモヤには何も見えない、

ただ音が聞こえるだけ、

体はドアの取っ手を握り締めたまま

固まってしまって動かない。


額から冷や汗が流れるトモヤ、

息詰まる緊張感に

ごくりと唾を飲み込むと、

闇の中に巨大な赤い目が二つ光る。


それは暗過ぎて全く気づかなかったが、

トモヤのすぐ目の前に立っていた。


-


その頃、天野と石動達は

ロボット兵達と交戦、

既に白兵戦が始まっていた。


彩をはじめとする

『チーム色道』の女衆は

子供達を基地内の

シェルターに連れて来る。


「いいかい。

あたし達がここを開けるまで、

絶対ここから出てきちゃいけないよ。


ここはこのムショの中で

一番頑丈なところだからね。」


彩は気丈な中にも

少し申し訳なさそうな表情を浮かべ

子供達にそう言って聞かせ、

シェルターの扉を閉めた。



破壊光線を発射するロボット兵、

崩落などの被害を懸念した天野達も

レーザー光線銃でこれに応戦。


ロボット兵は散り散りに

基地内を逃げて行き、

防衛軍メンバーはこれを追って行く。







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