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心・技・体

その傲慢な欲望はそれだけでは終わらず、

遂には様々なことに

強欲さが見られるようになった。


インパライダーは様々な要望を

一条女史に出し、強引に押通しはじめた。


「自分、翼人族との戦いでは

空が飛べなくて苦戦しました。

俺も空を飛べるようにしてください。」


『女の子抱きかかえて空飛ぶとか

ヒーローの夢っしょ』


インパライダー人間態は

そんなことを考えていなくもなかった。


「確かに一理あるけどな。

再改造というのはどうなんだ?」


石動は一条女史に問う。


「私も複数の能力を併せ持った

キメラには興味あるし、

やぶさかではないんだけどねー

イメージ的には鳥類の羽根よりも

蝙蝠の羽根かなー」


「改造の実験データ取れて、

戦闘データの収集も出来るしー、

まぁいいかなー」


インパライダーは再改造手術を受けて

背中に蝙蝠の羽根を手に入れた。



これに味を占めたインパライダーは、

次から次へと再改造要望を挙げて来た。


「自分、巨人族との戦いで

近接格闘になって苦戦しました。

近接格闘になった際に、

不意の一撃で相手の隙をつくれるように、

尻尾を蛇にしてください。」


『プレイ中に蛇とか

もうエロスの象徴っしょ、これ』


「確かに一理あるけどな。

毒で相手の体を麻痺させたりも出来るしな。」


「改造の実験データ取れて、

戦闘データの収集も出来るしー、

まぁいいかなー」


インパライダーは再改造手術を受けて

尻尾が蛇になった。



インパライダーの要求は

さらにエスカレートしていく。


「自分、戦闘中相手の動きを拘束したいんで、

体から触手が出るようにしてください。」


『触手ニュルニュルプレイとか

もう最高っしょ』


「確かに一理あるけどな。

戦闘中、中距離から敵を拘束出来たら

余計な戦闘も減るな。」


「改造の実験データ取れて、

戦闘データの収集も出来るしー、

まぁいいかなー」


インパライダーは再改造手術を受けて

体からタコとイカの触手が出るようになった。


-


インパライダーがいろいろと要望して、

一条女史が実験、データ収集と称して

それを叶え続けた結果、

最終的にインパライダーは

やらかした感が半端ない姿になっていた。


「あー、

インパラに蝙蝠の羽着けた時点で

気づくべきだったよねー

見た目まんま悪魔だよねー、これー」


「蛇とか触手とか、

もう意味分かんねぇな、これ」


インパライダーは、インパラをベースに、

蝙蝠の羽、蛇の尻尾、

手の甲や体中からタコとイカの触手が

ニュルニュルと出ている

合成獣キメラのような姿になっていた。


「やっぱり、

ヒーローは『心・技・体』だよねー」


「だな」


とにもかくにも、こうして一条女史の

改造人間をつくるという念願の夢は

かなえられた。


-


数日後、

一条女史を見かけた石動が傍に寄って来た。


「お前が言うから、

この間特撮番組見たんだけどよ。


改造人間じゃなくても、

スーツタイプでよくないか?」


「そうなんだよねー、次はそれかなー」


一条女史は次もまだやる気だったらしい。





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