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非人道的地球防衛軍とゾンビ兵  作者: ウロノロムロ
第一次海底王国戦争・前哨戦
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魚人族との対話

「実際、話合いの余地

はあるのでしょうか?」


ここまでの話しで

一定水準以上の

知的生命体であることはわかる。


原始生物的な本能で動いているのであれば

単に野生動物を狩るのと

それほど変わらなかったのだが、

こうなると話は全然変わってくる。


「宣戦布告をしてくるぐらいですから、

こちらの言語を理解している者がいる

というのはわかります。

魚住さんのような方もおられますし、

対話で解決する可能性もあるのでしょうか?」


いくら荒くれ者がばかりの防衛軍と言えど、

戦争が回避出来るものなら

その道を探るべきだと、

少なくとも天野はそう思っている。


「意思疎通が出来るかということで

あればイエスですね。」


「こっちのアニメや番組を故郷に送っていた時に、

最初は我々で台詞とかを

翻訳して送っていたんですよ。


それも随分と手間がかかって

大変だったんですけどね。


ほら、こっちはむしろ日本語はわかるけど

故郷の言葉がよくわからなかったりするじゃないですか。


でもアニメをずっと見ているうちに

あいつらいつの間にか日本語を覚えたようでしてね。


日本語学校とかもかなりあったらしいんですけど、

今はまぁ魚人族ならほとんどの奴らが

日本語喋れるんじゃないでしょうかね。」


日本における英語普及率より、

魚人族における日本語普及率の方が高いというのは

まず無視できない問題である。

日本における英語教育の在り方云々は

この際置いておくにしても、

要するに侵略者のほぼ全員が

日本語を話す可能性があるのだ。

『ピース9』が対話を過剰に要求してくるのも

まず間違いない。


「そして、

対話で戦争回避が出来るかということでしたら

間違いなくノーですかね。」


「故郷はこの世界の人類を

殲滅すると言ってますが、

別に楽しそうというだけで

言っているわけじゃないんです。


今回世界がつながっちまったもんだから、

こっちの世界の海洋汚染が

故郷にも影響を及ぼしているらしいんですよ。


それもこっちの世界で言う

海洋汚染とはまたちょっと違うんですがね。


そもそも両方の世界の成り立ちも構造も

違うわけですから、

故郷では全く使われていなかったようなものが

こっちの海から粒子レベルで

流れてくるとかいう話なんですがね。

わかりやすい例えで言うと

石油とか核物質のことですかね。


ですからね、もし万一

故郷が対話を受け入れたとしても、

石油や核なんかのこちらのエネルギーを

全面禁止にするという条件しか出てきませんやね。


こちらの世界の文明が存在しているだけで、

故郷のほうは迷惑してますよって

レベルの話ですからね。


例えると、こっちの人間が二人居て、

相手にお前が息してると俺が死ぬから、

お前の息止めろって言って相手の首絞める、

みたいな話じゃないですか。

対話が出来るとは到底思えませんがね。」






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