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誰かのための物語  作者: 涼木玄樹
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手紙を書いてから手術までの期間は、2か月もあった。




 立樹くんは、こない。わたしの手術が成功することを信じて、今、自分にできることを精いっぱいやってくれている。



 物語の中の男の子は、縄とび大会当日、緊張に打ち勝つ勇気を見せて、見事優勝した。




 立樹くんがやろうとしていることは、・・・花園予選の優勝だ。


 その試合なら、テレビ中継が行われる。私を勇気づける方法はそれしかない、と彼は思ったのだ。

私はお医者さんにお願いして、手術の日時をその日の午後にしてもらった。試合は、午前中だ。





 手術をしても私はこの世を去ってしまうのだけど、彼の気持ちに応えるためにも手術は受ける他、ない。



 立樹くんと会えない期間だということは、夢でも見ていないことになるので、全てが初めての経験だった。




 だんだんと、具合が悪くなっていく自分の身体。手術前の、さまざまな説明。私は、お母さんとお父さんと一緒に話を聞いて、手術方法について聞いた。



 方法は、二種類あるらしい。一つの方法は、もう一方よりも良好な視野で手術ができ、切開する傷も小さいため回復も早いもの。その反面、予期しない出血が起こった場合にとっさの対応が難しいのだという。もう一方は、その逆。



どちらにせよ、成功率には変わりがない。選べるのは、どっちの危険を冒し、どっちの危険を回避するかにすぎない。



 医療の知識のない私たち家族に、選べるはずがなかった。私たちは相談して、方法はお医者さんに任せることにした。


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