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岐路

 もしもし、石田か?どうした?

真一ははるかに少し待ってと、指を自らの口にあてがい、目配せをした。

はるかはほっぺたを膨らまし仕方ないなーとつぶやきながら近くのコンビニに足を運んで行った。

真一、実は今日お前らと別れてから福島から別れ話を切り出されてな、俺どうしたらいいかわかんないんだよ、、。

いつもの石田らしくない弱気な発言だった。

そうか、とりあえず話を聞きたいし今どこにいる?と真一は聞く。

石田はこれから用事があって時間の都合がつかないことがわかった。

なら時間が空いたら電話してくれ。明日でもいい。そう言って石田との電話を切った。

それに合わせたかのようにはるかがコンビニからでてきた。

真一ごめん!今私もお母さんから電話来て今日親戚の集まりがあるから早く帰らなきゃいけない事思い出した!

はるかの様子からして本当のことのようだ。

そうか、なら家までやっぱり送るなといって足取りをはるかの家に向かわせた。

 そうしてはるかを家に送り届けた後、自宅に戻り自室に入ってコートをクローゼットにかけて一息つこうとしたところ、携帯が震えた。

真一は携帯を手に取り驚いた福島からだった。

真一と石田と福島は同じ高校に通う友達だった。

はるか一人だけ違う高校ではあったが幼馴染ということもあり二人にはあまり問題がなかったようだ。

福島とは二年生の時も同じクラスでその時に知り合った。

もしもし、そう真一が携帯をとり切り出すと話先で泣いている声が聞こえた。

どうしたんだと真一は聞くまでもなく理由は知っていたが泣きやむのを待って話を続けた。

私石田君のことがわからないよ、、。そう告げる福島の声は今にも折れそうな枯れ木のような声であった。

続きを促すように優しく真一はどうした?と聞いた。

今から時間作れる?再び泣き始めた福島は真一にそう問いかけた。

真一は少し考えたあと、あぁ、少しならな。と答えクローゼットから再びコートを取り出し玄関に向かった。

このときに少しではなく時間をかけて考えていれば真一の人生は変わっていたのかもしれない、、。

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