偶然
あれ?石田?おまえらもデートか??
真一はいつもと変わらぬ軽口を叩くようにそういって石田のもとへ向かう。あきらも今日はデートなのー?といってはるかはにやにやしながら幼馴染の福島のもとに向かう。
そうこの二人は幼稚園からの幼馴染であり学校は違えど仲のいいことには変わりはなかった。
対して真一と石田は高校の三年で知り合い、友達としては日が浅かったが今では親友である佐々木と同じくらいに仲が良かった。
そんな中この四人はことあるたび世間で言うダブルデートなるものをすることも少なくなかった。
石田なんか元気ないな?なにかあったのか?そう聞きながら真一は石田に席を促す。
あぁ真一、、実はな俺たち東京に進学するんだが一緒に住めないかもしれない。
真一はなにいってんだこいつとでもいうような表情を浮かべ今度は福島に話を振った。
福島はどうしたいんだ?こいつこんなこといって勝手に落ち込んでるみたいだけど。
福島は苦笑いを浮かべなにもしゃべらない。
なにかあったんだな、と真一は判断して、まぁ俺らでよければ話はいつでも聞くからといい、はるかとカフェを後にしようとした。
はるかは少し困惑しながらも真一について行った。
ねえ、真一ほっといてもいいの?あたし気になるんだけど。
真一ははるかの問いにはそれとなく、あいつらの問題に勝手に首突っ込んでも正解になるとは限らないだろう、と返した。確かにこの時期に不安になるのはわかるし気にしてやりたい気持ちもわかるがな。そうして駅前についた。
日も落ちて外はだいぶ薄暗くなっている、はるか送って行くよ。そういって真一ははるかの家に送ろうとした。
まだ帰りたくないもん。はるかはそう真一に告げた。
真一は驚きをうかべながらも、どうした?なにかあるのか?と聞いてみることにした。
真一の話をまだきかせてもらってないもん。そういってはるかは真一の薄手のコートの裾を握る。
話ってなにが?微笑みを浮かべながら真一ははるかの話の続きを促す。
だから、真一なにかあったでしょ?って聞いたよね?今日。
やはりそれか、と思いながら真一は打ち明けるべきか誤魔化し通すか思案していた。
そんなときにケータイが鳴る相手は石田だった。