サンタクロース
96.サンタクロース
理系人間がセールスの世界に首を突っ込んで眺め回したら、「曖昧なもの」は何処にもなく、合理性で繋がった「数学の世界」だった。同時に、当時そんな意識は無かったが、今思い返してみると「販売方程式の解法と定理」の数々は「人とは何か?」を一つ一つ解明して行くプロセスであった。これに少しは成功したような気がする。
もう一度、筆者の失業時代のコロンボ刑事の言葉に戻る:「ねえ、君、世の中には手を添えてやれば、売れない物なんて何もないのだよ」 販売とかセールスと言うと、ノルマを考えて身構えてしまい勝ち。けれども、考えて見給え、世の中のどんな物でも、「人の幸せと便利」を願い、それに役立つ為に作られたり発明されたものばかりだ。役立つものに手を添えてやって、それを他人に「教えて上げて・幸せと便利を分かち合う」のが営業の仕事。「幸せを配って歩く」のはサンタクロースに似ている、これほど「人間らしい」仕事は他にあるまい。
そう理解するなら、セールスの仕事は「楽しく・感動に満ちた」ものへと一段ステップアップしたものになると思う。たまたま自分がトップセールスであろうとヘゴセールスマンあろうと、サンタクロースであるのに変わりはない。そんな素敵な商売なのだ、社長を首になったら筆者はまたセールスマンに戻りたいと思っている。
書いた中で何処か間違いがあったとしても、「曖昧にするよりは、間違った方がよい」という「断定的に物を言う」癖のセールスマンシップであるからして、寛大な心の読者に甘えて勘弁して頂きたい。
完
→ 後書きが続きます。




