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亀が空を飛ぶ方法 (第二作)  作者: 比呂よし
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正反対を言うクセ

81. 正反対を言うクセ

 顧客は(自身で気づいてない為に)問題のありかをセールスマンに、「教えてくれない」。先のデイーゼルエンジン工場の例で見た通り誰一人気付いていない。「今こんな問題(=悩み)が自分にはあるんだ、悩みで今にも死にそうです!」なんて訴える顧客は居ないどころか、こともあろうに正反対を言うクセがある:「問題は無いよ! ここは天国極楽町だ」

 だから、セールスマンは騙されるのだ。


 こういう言葉がある:

「正しく提起された問題には、既に解答の半分が含まれている」 

セールスでこれを言えば:「問題を発見」さえすれば、「売れたも同然」となる。相手が嫌だといっても、売れてしまう。


 人が作ったり手掛けたものに、パーフェクトな物は存在しない。あちらを立てればこちらが立たずで、神様ではないのだから、何処かに必ず問題や欠陥があるものだ。セールスマン時代の筆者は、顧客の工場内や作っている装置の何処を見ても「必ずや問題がある筈だ」と、血眼になって探した。問題が無ければ「無いのではなく」、眼力不足で自分がよう見つけないだけだ。


 営業マンの採用の面接時に、「筆者は提案セールスが得意です」と訴える人が多いが、「提案」の意味を本当に判って言う人は殆どいない。「ウチにはこんな新製品があります。次回実演をご覧になりませんか?」と、大概自社の製品をPRする範囲に留まる。これが立派な提案と勘違いしている。これはセールスマンが問題を「創り出す」のとは、訳が違うのが、もうお分かりだろう。


 「キツネ目の女」を定年で辞めさせたのが、今でも悔やまれる。引き止める為に、もう少し給与を弾めば良かったかなーーー。コンサルタントには、即ち、優れたセールスマンには、年齢制限も定年も男女の違いも関係無いのである。その意味で実にフェアな原理だ。

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