道路の穴ぼこ
76. 道路の穴ぼこ
ここまで読んで、「はは~ん、結局営業に大切なのは、指示的・命令的なコンサルタントに徹する事かあーーー」なんて軽く理解して、油断してはならない。 理解が「はは~ん、結局はーーー」で始る時、大概物事のシンまでは判っていない。そんな向きを、シンまで連れて行って上げよう。私は決して「突き放し」たりはしない。
コンサルタントは言うまでも無く、会社の「問題を発見し・解決する」のが仕事。だから、「問題も悩みも無い処」(=健全な会社)にコンサルタントは用無し。これと同じに、「セールスマン=コンサルタント」ならば、「問題も悩みも無い処」(=健全な顧客)に物は売れないもの(=セールスマンは用無し)、という理屈が判って頂けると思う。
逆説的に言うなら、「問題のある処」には必ず売れると言える。「必ず」という言い方をしたが、これは例え顧客の担当者が買うのを(当初)拒否したとしてもーーー(その内に)買ってしまう、という意味に近い。何故なら:
①
問題とは、「客観的な事象」だからだ。例えば、道路に危険な「穴ぼこ」があるとする。これは確かに放置出来ない客観的「問題」だ。
②
「穴ぼこ」は、車を運転するドライバーの意思や感情とは無関係に存在しているから、仮に嫌だと拒否しても「穴ぼこ」が勝手に消えて無くなりはしない。
③
次に、「穴ぼこ」は、「解決される為に」こそ存在していると言える。何故なら放置しておれば大事故に繋がりかねない。結局誰か※に「通報されて」、遅かれ早かれ当局によって埋められ、問題は100%「解決」する。これが文明国。
この場合、通報する「※誰か」に相当する人が、セールスマンだといえば、分かりよい。穴を補修するのが(金を払う側=即ち、買い手の)市当局。仮に誰かが嫌だと言っても、当局は必ず道路補修を実行する(=客は必ず、当該の製品を「買わざるをえなくなる」)訳だ。先に、「問題のある処」(=穴ぼこ)には、仮に顧客が「拒否」しても「必ず」売れる(補修される)と言ったが、詭弁でないのが理解して頂けると思う。
先の慇懃無礼な営業マン、「XXXでありますから、どうぞ宜しくご検討願います」の何処が悪かったか!? 彼の罪は、道路の穴ぼこをよう「見つけていない」点だ。いや、見つけようといささかも努力していない点だ。
セールスは、決して「押し売り」であってはいけない。顧客が気づいていない必要性に気付かせ、必要な場所に商品を届けるのが役目、道路の穴ぼこの情報を当局へ通報して補修してもらうようにである。必要性が無いのに(=穴ぼこが無いのに)通報して何かをさせるなら、それはセールスではなく詐欺になってしまう。これは疑いようが無いからソクラテスの向こうを張って、先の①~③を「宇宙の三原理」と呼んでいる。




