表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
亀が空を飛ぶ方法 (第二作)  作者: 比呂よし
75/96

突き放す

75. 突き放す


 まとめると、「販売のコツ」は次のようになる:


①顧客の工場を眺めて、(医師のように)「分析して診断」し、

②「明確でキッチリした診断結果」を与える。

③雪合戦に相当する「対策の創出」(=言うなれば、治療法)をやり、

④鹿児島のKF社でドンデン返しに使った「指示的・或いは、命令的」に説明を施し、

⑤この結果、「顧客(患者)の気持」に応えてやる。


 これら①~⑤をやっている職業は、先に書いた通り医師。医師とセールスマンが共通というのも面白いが、さて、医師以外にビジネスの世界で、これを実際に「実行している職業」があるだろうか? ある!「企業コンサルタント」だ。経営者に向かってコンサルタントは、こう言う。


「(貴社を診断しました結果)ここはXXXのように改善すべきです、あの部署はXXすればコストが半減するからそうしなさい。お金が掛かってもG部署へXXの導入(=投資)が不可欠ですからーーー直ぐ実行すべきです。社長さん、そうしなさい。手遅れになると、会社が潰れますよ(「キツネ目の女」流儀に言えば、あなた「刑務所行きよ!」」。


 コンサルタントは、「XXXがんだと思います」・「私はXXと、考えます」・「多分ーー」なんて感想を言わない。常に、断定的・指示的・時に命令的に言ってこそ「お金が貰える」商売。掛け算は「こうせよ」(=ここの場所には、Y製品が要るではないか!)と、顧客に「自信を持って」教えてやる。並のセールスなら別だが、トップセールスになりたければ、夢これを忘れてはなるまい。「思います」という言葉を、自分の辞書から消し給え。


 営業マンと称する多くが、こんな「勘違い」を犯している:

「私は、商品を100%完全に客へ説明した。資料も広げて応用例を挙げ、写真も見せ、礼儀も正しかったから、自分の仕事に不足は何処も無い。よって、「決定の判断」はもう客の責任の範疇である。私の責任ではない 」 

 だから、後は『独りで考えなさい』」と、客を「突き放す」のである。


 「突き放す」だなんて、如何にも意地の悪い言い方と感じる向きがあるかもしれないが、いいや、そんな事はない。大抵の営業マンは帰り際に、こう言う:


「ーーーでありますから、お客様、どの商品も充分お判り戴けたと思いますので、どうぞよろしくご検討いただけないでしょうか? 何かご質問があるでしょうか? 必要なら何時でも追加説明に再度、いや再々度飛んで参りますから(=私は貴方の下僕しもべなんです、のゼスチャを込める)ーーー」

 ね、ちゃんと実に巧妙に慇懃無礼に、「突き放している」のだ。営業マンなら、自分がそんな状況になっていないかどうか見直してみて欲しい。


 これでは、商品を「買うな」と言うのと同じ。多くの営業マンが「(商品知識の)伝達係り + 突き放し」の域を超えず、それが立派な営業だと勘違いしている。言い換えれば、責任逃れをしているのに気付かない。

 「伝達係り」で良いならテープレコーダー1台があれば、誰でも勤まる、サルでもロボットでも。遅かれ早かれロボットかサルに置き換えられてしまう。


 「掛け算はこうしなさい」と顧客に教えられるコンサルタントを自覚しているセールスマンが、一体どれだけ居るだろうか? 100人に一人、と筆者は見ている。この部分は大切なポイントなので、後で再度実際の例を引いて具体的に説明する。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ