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オレン・ハングバートンの父様

5男坊の息子が舞踏会から帰ってきたら寝言を言いにやって来た。この世界の王様であるクン・フィーレントの五女であり第五王女のミカーシャ・フィーレントから手紙を貰ったと言ってきたのだ。


(性格が捻くれてしまっているのは重々承知している。だが、こんな眉唾の様な嘘を言うまでになってしまったのか……)


オレンは1週間後に王都へ行く事を伝えて私の部屋から出て行った。


―――――

――――――――――


「それにしてもあの子はあーにまで捻くれてしまっているのかしらね」


「誰が悪いとは言えないが結論から言えばオレン以外の全員が対象にはなってしまうだろうな」


「そ〜よのね〜。子供が生まれたら手の平返しってくらいにオレンちゃんに構うのを忘れてしまってたものね」


「はーー。嫌なものだな」


今は私の部屋で私の妻とオレン・ハングバートンについて話し合っていた。いくら話し合ってもオレンの捻くれてしまった性格を直す方法が思いつかないのだ。


「息子や娘達も時たま話しかけているらしいがダメらしい」


「こうなったらオレンちゃんにけっこんでも何でもして欲しいものね」


「それは難しいことだな。貴族としてそれなりだとは自負はしている。オレンは5男坊だからな。引き継がせれるものがない。結婚相手にとったらメリットはないからな」


「そ〜なのよね〜」


こうしてほぼ毎日同じことの繰り返しを私と妻は行っている。


―――――

―――――――――――


オレンが王都へ行ってから2週間が過ぎた。妻や子供達は家出したのではの五月蝿かったがオレンにそんな勇気がないことは知っている。そのうち帰ってくるだろうと思っていてら予想外のの事が起きた。


「ハングバートン家のご領主様ですね。私はミカーシャ・フィーレント第五王女の執事を努めているサーイント・ルクレイトと申します。この度はオレン・ハングバートンとミカーシャ・フィーレントの結婚をお伝えしにはせ参じました。ミカーシャ様とオレン様は王宮で結婚式の準備を執り行っておます。その為、ハングバートン家の皆様方に参列を希望する為やってきた所存です」


「……」


(嘘だろ。オレンが言っていたことは本当だったのか。本当だとしても第五王女と結婚だと……)


こうして私と妻と息子や娘達は3日後に王都へ向かうことが決まった。王都で見たオレンはハングバートン家では見たこのないよな凛々しい顔をして結婚式に望んでいた。


結婚式の後に言われた事は驚きと当たり前かということだった。オレンは中流貴族であるハングバートン家から王族である姓をフィーレントに変わることになった。


オレンは結婚式から数日後にハングバートン家にある家財道具を取りにやってきた。オレンは私たちに話しかける事もなくハングバートン家を去っていった。


(もう一度くらいきちんと話したかったな……)

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