オレン・フィーレントは弟子になる
ミカーシャは姉様方とお茶会に行った。さて、今日は何をしようかな?
騎士団さんの団長さんのハンドレックさんには剣技の特訓の約束はしてある。でも、最近は忙しくらしくて中々相手にしてくれる時間もないみたいだ。
(魔法大辞典で魔法の特訓でも密かにやってるか)
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特訓場所は実際的には王宮内にはない。でも、出来る場所を知っている人はミカーシャから話は聞いていたから知っている。
(その人はあんまり人に興味を持たない人らしいんだよな)
教えてくれないかもしれないけど何もわからないより分かる可能性があったら聞きに行かないとな。
その人は王宮内にいる。外れ外れの離に先々代の王様がいた頃からいたらしい。つーか、どんだけ年食ってるんだろうな。
行く手段と言ったら歩きか馬車だ。馬車なんて簡単には頼めないから止めとこう。バレたくないし。つまり、必然的に歩いて行かなくちゃならな言って事だ。
(特訓だと思って死ぬ気でやるか)
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「し、死ぬ……」
外れ外れとは聞いていたけどこんなかよ……。てか、今いなかったらこの時間が無駄になるって事じゃないか。
(今更か……)
そんで、俺の目の前にある建物が魔法を使える場所を知っているであろう人の家になる。
「すいませーーーん。リトレイアさんはいらっしゃいますかーー」
大声で叫んでも返事がないか……。今日は運が悪かったのかな。諦めて帰、
「うっさいわよ。こんな老いぼれ何の用なのよ」
そこに出てきたのは老いぼれではなく20代の若い女の人がいたのだ。
「ん?何処かで見た顔と思ったらミカーシャと結婚したオレンちゃんじゃないか」
「初対面でちゃん付けもどうかと思いますけど、確かに俺はオレンですよ」
「オレンちゃんは私に何の用なの?この老いぼれをからかいにでも来たの?」
「そんなわけ無いですよ。リトレイアさんは王宮魔術師ですよね」
「確かにそうだが」
「それで聞きたいことがあるんですよ。魔法を使ってるのをバレずに済む場所ってありますかね」
「オレンちゃんは魔法を使えるんだ」
「ちょっと位何ですけどね」
「じゃあさ、ちょっと使って見せてよ。ここでいいからさ」
「ココって……。大丈夫なんですか?」
「心配ご無用」
なら、やってみるか。残念な結果になる事は目に見えてるんだけど……。
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「……」
「……」
どうしよう……。見せたのはいいものの無言が2人の中で続いちゃってるよ。
「オレンちゃんは魔法の種族で言うとどれくらい使える?」
「威力は無視すれば、火・水・氷・風・土・闇・電・光・回復・付与くらいですかね。」
「………………おっかしーーんじゃないの」
「へ?」
「私だって、火・氷・土・闇・光・付与なのよ。全種類使えるってどうしたら出来たの?」
「家にあった魔法について書かれておる本の通りやったら全部一発で出来てました……」
「…なるほど。まーでも、一つ一つの威力が低すぎるんだよねぇ」
「それで、相談がありまして……」
「教えて欲しいって?私は人に教えな、」
「いえ。王宮魔術師のリトレイアさんに教えを請うなんておい逸れたことは出来ませんよ。できたら、魔法を使ってバレない所を教えて欲しいんです」
(珍しい事も生きてたらあるものね。これま王宮魔術師に誘ってくれなきゃ100%になってたよ。それが、この男。オレン・フィーレント。旧姓オレン・ハンドバートン。教えて欲しいことが場所とは……。面白わね)
「オレン・フィーレント!!!!!!」
「は、はい!?」
「特別に私が貴方に魔法を教えてあげるわ。教える場所は私の家の地下でやるわよ」
「いいんですか」
「全種類の魔法を使えるのが目の前にいて黙ってなんかいられないわ」
「ありがとうございます!」
「でも、その前に。魔法を使えるようになりたい理由ってなんなのかしら?」
(もしこれが私欲で使いたかったら全種類使えてもゴメンだわ)
「俺の妻であるミカーシャ・フィーレントを守る為にです。勿論、
王宮ないには騎士団さん達が見守ってます。でも、王宮に何かあった時に何も出来ない事も嫌なんです」
「いいわいいわ。その理由は完璧よ。今日から私がオレンちゃんの師匠になるわ」
「よろしくお願いします!!」
こうして俺は王宮魔術師であるリトレイアさんの弟子になった。皆には秘密だけど……。リトレイアさんにどうしてか聞くと後々面倒だからだそうだ。
リトレイアさんからは来れる日に来るように言われた。理由としては俺はこれでも王族だから毎日が暇ってわけじゃないからだ。でも、週に一回は来るようには言われた。
(ミカーシャにどう言って誤魔化そうかな……)