#4 運命とはこんなものなのか?
空太と七海のこと楽しみにしてた人、ムズムズしていた気持ちをはらす時がきましたよ。空太と七海はどうなるのか?乞うご期待!
空太はついに自分の真の能力を知ってしまった。
普通の人間ではありえない。でもなぜ俺がこんな能力を・・・。
もう今は6月。梅雨である。蒸暑い日々が続いていた。
「暑っー。」今日も一人の空太。昨日のことが少し気になるが、
そんな事さえ忘れさせる暑さであった。雨も降ってないのに少し蒸し暑い。
体育の授業が終わり、更衣室から出てきた空太。もちろん一人である。
教室まで少し距離があったため、人が多いところを通る必要があった。
すると周りが俺の事をチラチラ見ながら何か話している。
内容が気になったが、残念ながら知ることはできない。
なぜなら、友達が少ないから。
しかし一人、関係があるやつがいた。天夏だった。
昨日から付き合い始めたのだ。周りが話しているのはたぶんそのことだろう。
こんな感じになるのは把握していたがこんな気持ちになるとは予想外だった。
空太は昼休みに真涼を呼び出した。
「な、なぁ。真涼。」空太は緊張のあまり少しどもってしまった。
「なんでしょうか?」真涼は軽い口調で言った。
「お前と付き合ってから変な目で見られるんだけど・・・。」
空太は言った。
「当たり前じゃないですか?」なぜか疑問系で答えられた。
「なんで・・・。あ、そうか・・・。けど・・・。」
「けどなんですか?」真涼が言う。
「なんでもないです!」顔が少し赤くなる空太。
そこに空太が言って欲しくない言葉を真涼が言う。
「何で顔が赤いのですか?」
「・・・・・・。」少しマシになったのにまた顔が赤くなったのが分かった。
「なんでもない。じゃあな。」
そのままその日の学校の授業はあっと言う間に終わった。
理由は不明だが、真涼は5限目で早退していたので
空太は一人で帰り道を歩いていた。
その時だった。
(ここで夢では・・・。あれ、どうだったっけ?)
トントン。後ろから肩を叩かれた。これをショルダートントンと言う。
後ろを振り向く空太。しかし、誰かの指が空太の頬にあった。
「真涼か?」振り向いた空太は頭がまっしろになった。
「あ、あ、あなたは、あ、あお、小寺さん・・・。」どもるもなにも、口が回らなかった。
「っそ。あたしは小寺七海。御神くん、よろしくね。」
「あ、ハイ・・・。」空太は内心うれしかった。
夢で見た人に出会えたのだ。まさに運命を感じた瞬間だった。
「ねぇ、神田くん。ひとつ質問いいかな?」
空太はうなずいた。
「御神くんは付き合っている人とかいる?」
「残念ながら、いるよ。」
「・・・・・・」七海は黙った。
「そっかー。御神くんのこと結構好きなのになぁ~。」
顔が赤くなる空太。
「誰と付き合ってるの?」
「編入してきた天夏真涼ってやつ。」
「あーあの子か~。結構カワイイからね~。」
七海は何か言いたそうだったが、残念な空太は気づかない。鈍い男だ。
「じゃあ、あたしコッチだから。じゃあね、空太くん!」
空太は別れ際に名前で呼ばれた。夢と同じだった。嬉しい。素直に嬉しかった。
なんとなく七海のことが気になる。そんなことならいろいろと質問しとけばいいのにそれができないのが空太。
残念な空太はいま自分がおかれている立場を理解していない。
周りが女子だらけだということに・・・。
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