第10話 佑ちゃんに似合う男を探して
俺は早速そいつにアタックすることにした。彼女とかいないといいんだけど。
「俺の名前は‘ゆう’。よろしくな。俺、長いことここにいると思うけど、初めましてか?」
「あ~、お前がうわさの‘ゆう’かぁ。クボジイに目をかけられてるらしいな」
そうなのか?
「あー、俺が一年で半人前から一人前になったからかなぁ?」
「マジかよ?普通は2・3年かかるもんじゃないのか?」
「そこは根性の賜物ってやつ?」
思い出したくもない、あの日々……。
結構仲良くなることが出来た。
こいつの名前は、神宮寺つかさ。純・男。
「犬はいいよなぁ。素直で訓練すれば言う事をちゃんと聞いてくれるもんな」
うっとりした顔で話すつかさ。なんかあった?
「なんかあったのか?」
「見た目だけの女に騙されたことがあってよぉ。当初はいいこなんだ。徐々に化けの皮が剥がれてきて、最後には俺は金蔓…みたいな?」
佑ちゃんは金蔓にしないよ?佑ちゃん、金持ちだもん。Utubeのスポンサーさんのおかげで。
「そうなのか…。そんなつかさに優良物件を紹介したいんだけどなぁ。俺の姉」
「うーん、ゆうの姉なら信用が出来るな。」
「佑ちゃん自体お金稼いでるから金蔓になる事ないよ?」
「おいおい、ちょっと待てよ。‘佑ちゃん’って、Utuberの‘佑ちゃん’か?インフルエンサーで有名人で超美人じゃねーの?なんで俺なんだ?」
「‘佑ちゃん’の好みのタイプが俺らしい。つかさがなんか俺に似てるなぁって思ったから」
俺とつかさの休みが重なった時につかさと佑ちゃんを対面させてみた。つかさはすごく緊張してた。
「あのなぁ、有名人に会うんだ。緊張するだろ?お前は身内だからそんな余裕だけどな」
双子だしね。
「初めまして。ゆうの姉の佑です。わかりにくいなぁ。本名?えーと、佑香」
「あの、初めまして。ゆうの同僚の神宮寺つかさです。これはお近づきのお土産です。是非受け取ってください!」
こいつ…佑ちゃんを知ってたのもおかしかったけど、佑ちゃんのファンか?そう言えば、犬の訓練なんて外でするのにあんまり日焼けしてないな。
佑ちゃんに花束の土産。佑ちゃんはあとで花言葉とか調べるんだろうなぁ。
「丁寧にありがとうございます。どうぞ、あがってください。お越しになるって聞いて、いろいろ準備してたんですよ?」
「恐縮です」
うーん、なんか準備してたか?
「このハーブティーは日焼けにいいんですよ?ゆうの同僚ってことは外でのお仕事でしょう?日焼けに気を使いたいでしょうけど、匂いがきついものは使えませんから、体の内部から変えていくしかないですよね~」
俺もこうして変えられてるのか?




