転生したらBL世界でハーレムでした
目が覚めると、俺は知らない部屋にいた。
天蓋付きのベッド。壁には豪華な絵画。窓からは広大な庭園が見える。
どう見ても、俺の六畳一間のアパートではない。
「……夢か?」
頬をつねってみる。痛い。夢ではない。
ベッドから這い出して、部屋を見回す。調度品のすべてが高級そうだ。鏡台には金の装飾が施されている。
鏡に映った自分を見て、俺は絶句した。
「誰だよ、これ……」
そこにいたのは、俺ではなかった。
金色の髪。碧眼。整った顔立ち。年齢は十代後半くらいだろうか。
どう見ても、俺ではない。
いや、待て。これは……。
記憶が頭に流れ込んでくる。俺ではない、別の人間の記憶が。
名前はアレクシス・ヴァンフリート。この国の名門貴族の次男。王立学園に通う十七歳。
そして、昨日トラックに轢かれて死んだ佐藤健太、二十五歳の記憶も同時にある。
「マジかよ……転生?」
よくある異世界転生ものの展開だ。死んだと思ったら、別の世界に生まれ変わっていた。
冷静になろう。状況を整理しよう。
俺は佐藤健太として死んだ。そして、アレクシス・ヴァンフリートとして目覚めた。ここは異世界。おそらく中世ヨーロッパ風のファンタジー世界。
よし。まず、この世界のことを知らないといけない。
部屋を出ると、廊下には使用人が立っていた。
「アレクシス様、おはようございます」
「あ、ああ。おはよう」
使用人は少し驚いた顔をしたが、すぐに笑顔になった。
「本日は学園の登校日です。朝食の準備ができております」
「わかった。行く」
食堂に向かいながら、俺は考えた。
この世界のことを知るには、学園に行くのが一番だろう。アレクシスの記憶はあるが、断片的で曖昧だ。実際に行動しながら、少しずつ情報を集めるしかない。
食堂には、すでに兄がいた。
「おはよう、アレクシス」
「おはよう、兄さん」
兄の名前はエドワード。長男で、次期当主候補。二十歳。
エドワードは新聞を読みながら、紅茶を飲んでいた。
「今日は学園か?」
「ああ」
「がんばれよ。お前も今年で卒業だからな」
「うん」
朝食を終えて、俺は馬車で学園に向かった。
王立学園。この国で最も権威のある教育機関。貴族の子弟が集まる場所。
馬車を降りると、周囲から視線を感じた。
「アレクシス様だ」
「相変わらず美しいわね」
「あの金髪、本当に綺麗……」
なんだ、この注目度。
アレクシスの記憶を探ると、どうやら彼はこの学園で有名人らしい。美貌で知られ、多くの生徒から慕われている。
校舎に入ると、さらに多くの視線が集まった。
「アレクシス様、おはようございます!」
「あ、おはよう」
声をかけてきたのは、栗色の髪の少年だった。名前は……ルーク。アレクシスの親友。
「今日も綺麗だね、アレクシス」
「え、ああ……ありがとう」
なんだ、この距離感。
ルークは俺の腕を取って、廊下を歩き始めた。
「ねえ、放課後また図書館に行かない? 新しい本が入ったって聞いたんだ」
「あ、ああ……いいよ」
「やった! じゃあ、楽しみにしてるね」
ルークは嬉しそうに笑った。
その笑顔が、なんというか……妙に艶っぽい。
いや、待て。気のせいだろう。
教室に入ると、さらに多くの視線が集まった。
「アレクシス様!」
「おはようございます!」
次々と声をかけられる。全員、男子生徒だ。
女子生徒もいるが、彼女たちは遠くから俺を見ているだけで、声をかけてこない。
なんだ、この状況。
席に座ると、隣の席の少年が話しかけてきた。
「アレクシス、おはよう」
「おはよう……えっと」
「セバスチャンだよ。忘れたの?」
「あ、ああ。ごめん」
セバスチャン。アレクシスのクラスメイト。記憶にある。
セバスチャンは黒髪で、切れ長の目をしている。どことなく冷たい印象を受けるが、アレクシスに対しては優しい。
「昨日、体調が悪そうだったけど、大丈夫?」
「ああ、もう平気」
「そう。無理しないでね」
セバスチャンは俺の手を取った。
「君が倒れたら、僕が困る」
「え、ああ……ありがとう」
なんだ、この距離感。
授業が始まった。
内容は、この世界の歴史や魔法についてだった。魔法が存在する世界らしい。
授業中、何度も視線を感じた。
振り返ると、複数の男子生徒がこちらを見ている。目が合うと、彼らはすぐに視線を逸らした。
なんだ、この人気。
昼休み。
ルークとセバスチャンが同時に俺のところに来た。
「アレクシス、一緒にお昼食べよう!」
「アレクシス、僕と食堂に行かない?」
二人は互いを睨み合った。
「ルーク、君はいつもアレクシスを独占しすぎだよ」
「セバスチャンこそ、最近図々しいんじゃない?」
空気が険悪になる。
「あ、あの……二人とも、落ち着いて」
俺が仲裁に入ると、二人は同時に俺を見た。
「アレクシスがそう言うなら……」
「仕方ない。今日は三人で食べよう」
なんだ、この展開。
食堂で三人で食事をしていると、周囲からまた視線を感じた。
「アレクシス様、ルーク様、セバスチャン様の三人だ……」
「なんて美しい光景……」
「写真に撮りたい……」
周囲の生徒たちがひそひそと話している。
なんだ、この反応。
食事を終えて、午後の授業に向かう途中、ルークが言った。
「ねえ、アレクシス。今度の休日、僕と街に行かない?」
「街?」
「うん。新しいカフェができたんだ。一緒に行きたいな」
「あ、ああ……いいよ」
「本当? やった!」
ルークは嬉しそうに俺の手を握った。
その瞬間、セバスチャンが割って入ってきた。
「アレクシス、僕とも約束があっただろう? 図書館で一緒に勉強するって」
「え、そうだっけ?」
「忘れたの? ひどいな」
セバスチャンは少し寂しそうな顔をした。
「あ、ごめん。覚えてる」
「なら、良かった」
セバスチャンは微笑んだ。
なんだ、この三角関係みたいな展開。
午後の授業も無事に終わり、放課後になった。
ルークと約束した図書館に向かう。
図書館は静かで、落ち着いた雰囲気だった。
「ここだよ」
ルークは俺を奥の席に案内した。
二人で並んで座る。
ルークは本を開いたが、読んでいる様子はない。ちらちらと俺を見ている。
「どうした?」
「ん? いや、別に」
ルークは少し頬を赤らめた。
「アレクシスと一緒にいると、なんだか落ち着くんだ」
「そう……なのか?」
「うん。アレクシスは特別だから」
「特別?」
「僕にとって、アレクシスは……」
ルークは言いかけて、口を閉じた。
「なんでもない。忘れて」
「ああ……」
なんだ、この雰囲気。
図書館を出ると、外はすっかり夕暮れだった。
「もう遅いね。送ろうか?」
「いや、大丈夫。馬車が来てるから」
「そっか。じゃあ、また明日」
ルークは名残惜しそうに手を振った。
馬車で帰る途中、俺は考えた。
この世界、なんか変だ。
男子生徒たちの反応が、やけに親密すぎる。距離が近い。目の輝きが尋常じゃない。
もしかして、これは……。
その夜、自室で本を読んでいると、使用人がノックした。
「アレクシス様、お客様です」
「客?」
誰だろう。こんな時間に。
応接室に行くと、そこにはセバスチャンがいた。
「セバスチャン? どうしたんだ?」
「ちょっと話したくて。邪魔だった?」
「いや、大丈夫」
二人で応接室に座る。
「今日、ルークと図書館に行ったんだって?」
「ああ」
「楽しかった?」
「まあ……普通かな」
「そっか」
セバスチャンは少し寂しそうな顔をした。
「僕も、アレクシスともっと一緒にいたいな」
「え?」
「アレクシスは、僕のことどう思ってる?」
「どうって……友達だろ?」
「友達……か」
セバスチャンは俯いた。
「僕は、アレクシスのことが……」
その瞬間、ドアが開いた。
「アレクシス様、お茶をお持ちしました」
使用人が入ってきた。
セバスチャンは立ち上がった。
「もう遅いから、帰るよ。じゃあね」
「あ、ああ……」
セバスチャンは去っていった。
なんだ、今のは。
告白しようとしてた……のか?
いや、まさか。
その夜、ベッドに入ってから、俺は考え続けた。
この世界、どう考えてもおかしい。
男子生徒たちの反応。距離の近さ。視線の熱さ。
そして、ルークとセバスチャンの言動。
まさか……。
翌日、学園に行くと、また多くの視線を浴びた。
「アレクシス様、今日も美しい……」
「あの笑顔、天使みたい……」
男子生徒たちの反応が、明らかに異常だ。
教室に入ると、ルークとセバスチャンが待っていた。
「おはよう、アレクシス!」
「おはよう、アレクシス」
二人とも笑顔だが、互いを牽制し合っている。
授業中、また視線を感じた。
振り返ると、後ろの席の男子生徒が俺を見つめていた。目が合うと、彼は頬を赤らめて視線を逸らした。
うん。これは確信した。
この世界、絶対おかしい。
昼休み。
またルークとセバスチャンが同時に来た。
「アレクシス、今日は僕と!」
「いや、僕と食べよう」
二人は譲らない。
そこに、別の生徒が割って入ってきた。
「アレクシス様、僕もお話ししたいです!」
「え、誰?」
「クラスメイトのジェイクです! いつもアレクシス様のことを見ています!」
「そ、そうなんだ……」
ジェイクは金髪で、少年のような顔立ちをしている。
「アレクシス様、僕、ずっと言いたかったんです。アレクシス様のこと、本当に素敵だと思っています!」
「あ、ありがとう……」
「ジェイク、割り込まないでくれる?」
ルークが睨む。
「ルーク先輩、僕だって権利があります!」
「権利って何だよ」
三人が言い合いを始めた。
なんだ、この修羅場。
そこに、また別の生徒が来た。
「アレクシス様! 僕もお話ししたいです!」
「僕も!」
「僕も!」
次々と男子生徒が集まってくる。
気づけば、俺の周りには十人以上の男子生徒が集まっていた。
「ちょ、ちょっと待って……」
「アレクシス様、僕を選んでください!」
「いや、僕を!」
「僕です!」
完全にハーレム展開だ。
しかも、全員男。
あ、これは……。
この世界、もしかして……。
その瞬間、教室のドアが開いた。
「何をしている」
低い声。
振り返ると、そこには銀髪の青年が立っていた。
生徒たちは一斉に静まり返った。
「ダミアン先輩……」
「邪魔をするな」
ダミアンと呼ばれた青年は、冷たい目で生徒たちを見た。
生徒たちはすぐに散っていった。
「助かった……ありがとう」
「礼には及ばない」
ダミアンは俺を見た。
「アレクシス・ヴァンフリート。君のことは聞いている」
「あ、ああ……」
「この学園で最も美しいと言われる男。多くの者が君に惹かれている」
「そ、そうみたいだね……」
「僕も、その一人だ」
「え?」
ダミアンは俺に近づいた。
「君に興味がある。もっと知りたい」
「あ、あの……」
「放課後、屋上で待っている。来てくれるか?」
「え、あ……」
「では、待っている」
ダミアンは去っていった。
なんだ、今のは。
告白……じゃないよな?
いや、そうかもしれない。
放課後。
俺は悩んだ末、屋上に向かった。
ダミアンは約束通り、屋上にいた。
「来てくれたんだな」
「ああ……」
ダミアンは夕日を背にして立っていた。その姿は、絵画のように美しい。
「アレクシス。君は自分がどれだけ特別か、わかっているか?」
「特別……?」
「この学園で、君ほど多くの者を魅了している人間はいない」
「そんなこと……」
「僕も、君に惹かれている」
ダミアンは俺に近づいた。
「君のその金色の髪。碧眼。優しい笑顔。すべてが美しい」
「あ、ありがとう……」
「僕は、君のことをもっと知りたい」
ダミアンは俺の手を取った。
「僕と、付き合ってくれないか?」
「え……」
告白だ。
完全に告白だ。
しかも、男から。
「あ、あの……」
「返事は今じゃなくてもいい。考えてくれ」
ダミアンは微笑んだ。
その笑顔が、あまりにも美しくて、俺は言葉を失った。
その夜、自室で俺は頭を抱えた。
これは、どう考えても……。
この世界、ボーイズラブの世界だ。
男同士の恋愛が普通の世界。
いや、むしろ推奨されている世界。
そして、俺はその世界で「受け」の立場にいる。
周囲の男子生徒たちは、みんな俺に好意を持っている。
ルーク、セバスチャン、ジェイク、ダミアン……。
どう考えても、ボーイズラブの世界だ。
俺は元の世界では、普通の男だった。
女性が好きだった。
ボーイズラブには、興味がなかった。
なのに、この世界では……。
「どうすりゃいいんだよ……」
翌日から、俺は学園生活に慣れようと努力した。
ルークとセバスチャンとは、適度な距離を保つ。
他の男子生徒たちとも、友好的に接する。
ダミアンの告白には、まだ返事をしていない。
しかし、日を追うごとに、俺は気づき始めた。
この世界の男子生徒たちは、みんな魅力的だ。
ルークの明るい笑顔。
セバスチャンの優しい言葉。
ダミアンの堂々とした態度。
そして、他の生徒たちの、俺を見る熱い視線。
最初は戸惑っていた。
でも、少しずつ……。
少しずつ、この世界の雰囲気に慣れてきた。
ある日、ルークと二人で街を歩いていた。
新しいカフェで、ケーキを食べる。
「美味しいね」
「うん」
ルークは嬉しそうに笑った。
「アレクシスと一緒にいると、本当に幸せなんだ」
「そう……なのか?」
「うん。僕、アレクシスのことが本当に好きだから」
ルークは真剣な顔で言った。
「好き……って」
「恋愛感情だよ。僕、アレクシスのことが好き」
はっきりと言われた。
「あ、あの……」
「返事は急がないよ。でも、僕の気持ちは本物だから」
ルークは微笑んだ。
その笑顔が、あまりにも純粋で、俺は何も言えなくなった。
別の日、セバスチャンと図書館で勉強していた。
「アレクシス、この問題わかる?」
「ああ、これは……」
俺が説明すると、セバスチャンは嬉しそうに頷いた。
「アレクシスって、本当に頭がいいよね」
「そんなことないよ」
「いや、本当だよ。僕、アレクシスのそういうところも好きなんだ」
セバスチャンは俺を見つめた。
「アレクシス、僕も君のことが好きだ」
「え……」
「ルークだけじゃない。僕も、君に恋をしている」
またはっきりと告白された。
「あ、あの……」
「返事は待つよ。でも、僕の気持ちは変わらない」
セバスチャンは優しく微笑んだ。
そして、ダミアンとも再び話す機会があった。
屋上で二人きり。
「アレクシス、考えてくれたか?」
「あ、あの……」
「焦らなくていい。僕は待つ」
ダミアンは俺の肩に手を置いた。
「ただ、一つだけ言わせてくれ」
「何?」
「僕は、君を誰にも渡したくない」
ダミアンの目は、真剣だった。
「僕の気持ちは、本物だ」
「……わかった」
俺は、少しずつ理解し始めていた。
この世界では、男同士の恋愛が普通だ。
そして、彼らの気持ちは本物だ。
ルークも、セバスチャンも、ダミアンも、みんな本気で俺を想っている。
最初は戸惑った。
でも、今は……。
今は、少しずつ受け入れ始めている。
彼らの優しさ。真剣さ。純粋な気持ち。
それを無下にするのは、間違っている気がする。
ある日、学園の中庭で、俺は一人で考えていた。
この世界で、俺はどう生きるべきか。
元の世界の価値観を捨てて、この世界に順応するべきか。
それとも、自分の気持ちに正直に生きるべきか。
その時、誰かが声をかけてきた。
「アレクシス様、お一人ですか?」
振り返ると、知らない少年が立っていた。
「君は?」
「僕はフェリックス。一年生です」
フェリックスは栗色の髪で、少し内気そうな印象を受ける。
「僕、ずっとアレクシス様に憧れていました」
「そう……なんだ」
「アレクシス様は、この学園の誰もが認める美しい方です。僕も、アレクシス様のような人になりたいです」
フェリックスは真剣な顔で言った。
「僕、まだ恋愛とかよくわからないんですけど……でも、アレクシス様を見ていると、胸が高鳴るんです」
「え……」
「これって、恋……なんでしょうか?」
フェリックスは俺を見つめた。
その瞳は、純粋で、曇りがない。
「わからない……けど」
俺は言った。
「君の気持ちは、本物だと思う」
「本物……」
「うん。だから、大切にした方がいい」
フェリックスは嬉しそうに笑った。
「ありがとうございます、アレクシス様!」
フェリックスは去っていった。
俺は、自分の言葉に少し驚いた。
本物の気持ち。
大切にする。
それは、俺自身にも当てはまる言葉だった。
この世界で、多くの人が俺に好意を寄せている。
その気持ちは、本物だ。
なら、俺はどうするべきか。
その答えは、まだわからない。
でも、少しずつ……。
少しずつ、この世界に馴染んできている。
男同士の恋愛。
最初は理解できなかった。
でも、今は……。
今は、少しだけ理解できる気がする。
それから数週間。
俺は、ルーク、セバスチャン、ダミアンと、それぞれ時間を過ごした。
ルークとは街を歩き、カフェで話した。
セバスチャンとは図書館で勉強し、夜遅くまで語り合った。
ダミアンとは屋上で夕日を見ながら、将来の話をした。
そして、気づいた。
彼らと一緒にいると、楽しい。
心が温かくなる。
笑顔になる。
これは……。
これは、もしかして……。
ある日、俺は決断した。
ルーク、セバスチャン、ダミアンの三人を呼び出した。
中庭で、四人で向き合う。
「三人とも、話がある」
「何?」
三人は真剣な顔で俺を見た。
「俺は……最初、この世界に戸惑っていた」
「戸惑っていた?」
「うん。男同士の恋愛とか、よくわからなかった」
俺は正直に言った。
「でも、今は違う」
「違う……?」
「今は、少しだけわかる気がする」
俺は三人を見た。
「君たちの気持ちが、本物だってこと」
「アレクシス……」
「だから、俺も真剣に考えたい」
俺は深呼吸した。
「誰か一人を選ぶのは、今はまだできない。でも、君たちのことを、もっと知りたい」
「それって……」
「俺と、これからも一緒にいてくれるか?」
三人は顔を見合わせた。
そして、同時に笑った。
「もちろんだよ、アレクシス」
「僕も、嬉しいよ」
「当然だ」
三人は俺に近づいた。
「じゃあ、これから四人で過ごそう」
「うん」
「いいね」
「賛成だ」
四人は笑い合った。
俺は、この瞬間を忘れないだろう。
転生した世界は、ボーイズラブの世界だった。
最初は戸惑った。
でも、今は……。
今は、この世界も悪くないと思っている。
なぜなら、ここには……。
ここには、本物の気持ちがあるから。
そして、その気持ちに触れて、俺も少しずつ変わっていく。
男同士の恋愛。
まだ完全には理解できていない。
でも、それでいい。
これから、ゆっくりと学んでいけばいい。
ルークの明るさ。
セバスチャンの優しさ。
ダミアンの強さ。
それぞれが、俺にとって大切な存在になっていく。
そして、俺も彼らにとって大切な存在でありたい。
転生した世界は、予想外だった。
でも、それは……。
それは、新しい可能性でもある。
俺は、この世界で生きていく。
自分らしく。
そして、彼らと一緒に。
これが、俺の新しい人生だ。
ボーイズラブの世界での、新しい人生。
まだ始まったばかりだが……。
まだ始まったばかりだが、きっと楽しいものになるだろう。
なぜなら、ここには……。
ここには、本物の愛があるから。
数ヶ月後。
俺は学園を卒業した。
ルーク、セバスチャン、ダミアンも一緒だ。
四人で、新しい道を歩み始める。
俺は、もう迷わない。
この世界で生きていく。
彼らと一緒に。
転生したらボーイズラブの世界だった。
最初は信じられなかった。
でも、今は……。
今は、この世界を愛している。
なぜなら、ここには……。
ここには、本物の愛があるから。




