隣の露店のお姉さん
リディアの露店は、ますます賑やかになっていった。
ニコニコポーションや透明化ポーション、動物耳ポーションが売れるたびに、彼女の心はどんどん弾んでいった。
特に、初めて買ってくれた子どもたちが「ほんとうに笑いが止まらない!」と、声を上げてくれると、リディアはその反応に胸を打たれる思いだった。
一方、街の人々の反応も様々だった。
商人たちは「ちょっとした遊び心があっていい」と言いながら、透明化ポーションを興味深そうに手に取ったり、動物耳ポーションで耳をぴんと立ててみたりしていた。
道行く人々も、リディアの店に立ち寄りながら、楽しそうに笑顔を見せてくれる。
そんな中、リディアはひとつ気づいたことがあった。
それは、露店の隅に並べた治癒ポーションの売り上げが予想以上に好調だということ。
そして、ふと気づくと、隣のキャンディ店の店主、アラニスが興味深そうに自分の露店を覗いているのを見つけたのだ。
「こんにちは!」
リディアは元気よく手を振って、アラニスに声をかけた。
アラニスは微笑みながら、ゆっくりとリディアの店に近づいてきた。
「うん、ずいぶん賑わってるね。新しいポーション、すごく面白いよ。」
アラニスは手に取ったニコニコポーションを見ながら、リディアに言った。
「ほんとに?ありがとう!」
リディアは少し照れくさそうに答えた。アラニスの褒め言葉が嬉しかったのだ。
アラニスはさらにポーションたちをじっくりと見て、楽しげに笑った。
「でも、どうしてこんな面白いポーションを思いついたの?君、すごく自由な発想だね。」
リディアは少し考えてから、にっこりと答えた。
「うーん、ただ楽しいことをしたくて。みんなが笑顔になれたら、それだけで嬉しいから。」
その言葉に、アラニスはうなずきながら満足そうに微笑んだ。
「そうだね、笑顔が一番だよ。」
その後、アラニスは自分の店からお菓子を持ってきて、リディアに渡してくれた。
リディアはその優しさに感謝しながら、早速そのお菓子をひとつつまんだ。
「ありがとう、アラニスさん。私も、もっとみんなに楽しんでもらえるポーションを作るよ!」
「うん、期待してるよ。」
そう言って、アラニスは笑顔でリディアを見つめた。
リディアはその日、ポーションの販売だけでなく、アラニスとの新しい絆も感じることができた。
お菓子とポーション、笑顔と楽しさ。
少しずつ、彼女の露店は街の人々に愛される場所となり、リディアは自分の新しい未来を確信していた。
その日は、夕日が街を柔らかく照らし、リディアは満足そうに空を見上げた。




