ポーション屋さん
リディアは宿屋の食堂で、甘酸っぱいジュースをストローで吸いながら、しばらくの間ぼんやりと考えていた。
透明な液体がグラスの中で光り、飲むたびにすっきりとした味わいが広がる。
彼女はその爽やかな感覚を楽しみながら、この先どうするべきかを考えていた。
「この街、魔法使いが多いから、治癒ポーションなんてもう要らないよね…」
リディアはふと思いついたことを口に出してみた。
街中で魔法を使う人々を見ていたから、治癒の魔法もきっと一般的なんだろうなとリディアは考えた。
治癒ポーションの需要は、この街では少ないだろう。
「でも、せっかくポーションを作れるんだし、何か面白いものを作りたいな」
リディアはじっと考えていたが、すぐにひらめいた。
彼女は笑顔を浮かべ、ジュースを一口飲んでから思い切り顔を輝かせた。
「愉快なポーション、作っちゃおう!」
それは、誰もが思わず笑ってしまうような、ユニークでちょっと変わったポーションの数々だった。
例えば、一日だけでも恋愛の感情を引き出す惚れ薬。ぷにぷにしたほっぺになれるポーション。
身長が3センチだけ伸びるポーション――そんな楽しげなポーションを作ることができれば、街の人々を驚かせ、笑わせることができる。
リディアはジュースを飲み干し、宿屋の店主に向かって提案をした。
「実は、面白いポーションを作って売りたいんだけど、どうしたらいいかな?」
店主は一瞬驚いた顔をした後、にっこりと笑った。
「面白いアイデアだね。君のような子が作るなら、きっと街の人たちも興味を持つだろう。私の伝手で露店の一角を借りられるように手配しよう。明日からでも出してみなよ」
リディアは目を輝かせて感謝の言葉を口にした。
「本当に!?ありがとうございます!」
宿の店主はうなずきながら、「面白い商売をするのは大事だ。きっと人々はその愉快なポーションを楽しんでくれるだろうさ」と言った。
その夜、リディアは自分が作るポーションのレシピを考えながら眠りについた。
目を閉じるたびに、楽しそうな顔をした人々が自分のポーションを手に笑っている光景が浮かんでは消えていく。
彼女の心は、これからの新しい冒険に対する期待で満ちていた。
翌朝、リディアは早速露店を開く準備を始めた。
ポーションの瓶を並べ、色とりどりのラベルを貼り、ひとつひとつ丁寧に並べていく。
自分の作ったポーションが人々の手に渡り、笑顔を引き出すことを思い描きながら、彼女はその準備を着実に進めていった。
新たな一歩を踏み出したリディアの冒険は、これからますます愉快で楽しいものになるだろう。




