鍵
リディアは卵ちゃんを掲げてくるりくるりと回りながら、ふと目を上げると、遠くのマグマの滝の陰に小さな洞窟が見えた。
その入口から漂う微かな風が、どこか神秘的な感じを与えていた。
リディアの心が躍る。
熱くなくなるポーションを作って、そこに入ることに決めた。
「なんだか面白そうなところだよね、卵ちゃん。
行ってみよう!」
リディアは卵ちゃんを大事に抱えながら、ポーション作りに取り掛かる。
まずは、灰色の葉っぱと冷たい水を取り出し、それをすり潰してポーションのベースを作り始める。
香りはさっぱりとしていて、リディアにはどこか安心感を与えるものだった。
その後、透明なジェル状の液体を加え、手早く混ぜ合わせる。
リディアの手のひらから少しずつ青白い光が漏れ始め、ポーションが完成した。
「これで、温度が下がるはず!
あつくなくなーるポーション、完成!」
リディアは満足そうにポーションを眺めて、卵ちゃんに笑いかけた。
冷えた瓶を慎重に握りしめ、リディアはそのポーションを一気に飲み干す。
すると、体中にひんやりとした感覚が広がり、今までの暑さがまるで嘘のように感じられる。
リディアは深呼吸をして、安心したように微笑んだ。
「ああ、これで安心だね。」
ポーションの効果が効いているうちに、リディアは洞窟の入り口へと向かって歩き出した。
溶岩の滝の熱風を感じながらも、体はまったく暑くない。
それに、周囲の暗闇がどこか魅惑的に感じられる。
洞窟の中はひんやりと冷たく、リディアはその心地よさに少しだけうっとりした。
卵ちゃんも小さく動きながら、まるでこの新しい場所を楽しんでいるかのように見える。
リディアはさらに進みながら、洞窟の奥深くに何が待っているのか、ワクワクした気持ちを隠しきれなかった。
「何か面白いものが待ってるんじゃないかな?
楽しみだね!」
リディアはそう言いながら、足音を響かせて奥へ進んでいった。
リディアは洞窟の奥に進んでいくと、壁にびっしりと古代模様が刻まれているのを見つけた。
模様はまるで何かの物語を物語っているようで、リディアの興味を引きつける。
そのうち、リディアはふと足を止め、壁に近づいて手を伸ばす。
模様の中には微妙に凹凸があり、まるで何かを引き出すような仕掛けが隠されているように感じた。
「うーん、なんか怪しいね。でも、罠解除は得意だし…」
リディアはニコニコしながらも、慎重に手を動かし始める。
壁に埋め込まれた古びたレバーを引いて、隠れていた隙間を開けると、そこには小さな箱が隠れていた。
箱を開けると、古びた金属の鍵が一つ、静かに光を放ちながらリディアの目の前に現れた。
「これ…!きっとさっき見つけた大きな扉の鍵だよ!」
リディアは興奮して声を上げる。
鍵の形状は古代のものらしく、精巧で美しいデザインが施されている。
これを使えば、あの扉が開くのだろうと直感的に感じ取った。
リディアは鍵を手に取って、もう一度確認するようにじっくりと見つめた。
その時、卵ちゃんが小さく動いて、リディアに向かって軽く鳴いた。
まるで「早く行こう!」と言っているような気がして、リディアは笑顔で答える。
「うん、わかったよ、卵ちゃん!扉を開けて、次のステップに進もう!」
鍵を大事に握りしめたまま、リディアは再び洞窟の入口を振り返り、大きな扉へと向かって歩き始めた。




