休日はたいせつ
リディアは青空の下、歩きながら思わず笑みがこぼれた。
今日はおやすみの日だ。
神殿での過酷な日々から解放された今、リディアは自由な時間を楽しんでいた。
露店の商売も順調に進んでいるが、休むことも大切だと心に決めていた。
街の喧騒と人々の笑い声を聞きながら、いちごのチョコ掛けを手に歩くその姿は、まるで小さな冒険をしているかのようだった。
街の広場では、店主が魔法を使って商売をしている様子が見受けられる。
ひとりの商人が手をひらひらと動かし、色とりどりの布を空中に浮かせてディスプレイを整えている。
リディアはその様子を見て、心の中で思った。
「みんな、魔法を使いこなしているんだな。まるで何でもできるみたい!」
その先では、小さな子どもたちが空に向かって色とりどりの風船を浮かべて遊んでいる。
風船が風に乗ってふわふわと舞い上がるのを見て、リディアは目を輝かせた。
子どもたちは魔法を使って、風船をつかんだり、ふわりと手のひらに戻したりして遊んでいる。
その様子に、リディアも思わず一緒に遊びたくなった。
「こんなに楽しい世界、夢みたいだな…」
リディアはぽつりとつぶやきながら、歩みを進めた。
まるで子どものように無邪気な気持ちで、街のあちこちを眺めて歩く。
店の前では、魔法を使って立派な料理を作るシェフの姿も見えた。
魚が空中でくるりと回りながら包丁で切られていく。まるで空中の演技のようだ。
リディアはその場に立ち止まり、空を見上げた。
魔法でできることがこんなにも広がっているなんて、まさに夢のようだ。
以前の灰色の神殿での生活では考えられなかった自由さだと感じる。
そして、歩きながら少し足を止め、露店の前に立ち寄ると、店主が魔法で手軽に食材を計量していた。
その手際の良さに、リディアは思わず見入った。
「魔法があれば、何でもできるんだなあ…」
リディアは心の中で感動しながら、さらに歩を進めた。
いちごのチョコ掛けを頬張りながら、街の賑わいに包まれて、ただただ幸せな気持ちで満たされていた。
リディアは公園のブランコに腰掛け、ふわりと足を漕いでいく。
風が心地よく髪を揺らし、顔に触れるたびにふわりとした幸せな気持ちが広がった。
シャボン玉を吹きながら、ぽっと浮かんだ泡がキラキラと陽の光を受けて輝く。
それが空に向かってふわりと上がっていく様子を見て、思わず笑みがこぼれる。
「きれいだなぁ…」
リディアは夢中でシャボン玉を吹いていたが、ふと耳にした声に気づいた。
近くのベンチに集まっている数人の奥様方が、楽しげに話し込んでいるのが聞こえてきた。
「それにしても、昨日帰還した騎士団の話、聞いた?」
「あら、あれはもう、目を見張るほどの美形の騎士様がいたって…」
その会話の内容に、リディアは興味津々で耳を澄ました。
騎士団が帰ってきたこと自体は聞いていたが、その詳細は知らなかった。
だが、話が進むにつれて、奥様方のトーンが高くなり、どうやら騎士たちの美貌についてのゴシップが始まったようだった。
「聞いたことある?あの方、髪がさらさらで、瞳がまるで夜空みたいに青いんですって!」
「まあ、なんて素敵…」
リディアはその声に少し耳を傾けながら、何となく面白い話を聞いている気分になった。
公園の静けさの中で、騎士団の帰還が話題になっていることに、街がちょっとした盛り上がりを見せているのが伝わってくる。
リディアも、自然とその話に引き寄せられた。
「それだけじゃないのよ。うわさによると、あの美形の騎士、実は心優しくて、傷ついた村人たちを助けているんですって!」
「素敵!あんなにかっこよくて、優しいなんて…夢のようね。」
奥様方の会話は、まるでその騎士が何かの英雄伝説のように盛り上がっていった。
リディアはブランコの足を軽く漕ぎながら、その話を聞いて微笑んだ。
どうやら、その騎士様は街のヒーローのような存在になっているらしい。
「へぇ、心優しい騎士様か…」
リディアは軽くシャボン玉を吹きながら考える。
騎士団が帰ってきたなら、もしかしたら街のどこかでその騎士様に会えるかもしれない。
そんな思いを抱えつつ、リディアは公園の風景に目を向けた。
平穏で穏やかな日常が、まるで夢のように感じられた。
その時、さらに奥様方の話が続く。
「でも、あの騎士様、実はちょっと気になる噂があるのよ。」
リディアは思わず耳を澄ませた。次に続く言葉に、さらに興味が湧いてきた。




