2 転送先
沢山の小さな光が下から上へ流れていき、男は広場に転送された。周りには沢山の店があり、多くの人が並んでいる店もあった。並んでいる客の服は中世ヨーロッパ頃の平民服装に近い。
男は近くにあった防具屋に行った。
「お客さん見ない顔だなぁ。どこから来たんだい?」
腹を出した深いM字ハゲの低身長おじさんが話しかけた。男は質問に答えず無言で腹の甲冑を指差した。
「ハイハイこれね……27000コルスだよ。」
男はゆっくりと動き、おじさんをじっと見た。
「聞こえなかったか?27000コルスだよ!欲しいんだったらさっさと出してよ。」
おじさんがそう言った途端、男は甲冑を取って後ろの方へ歩いた。
「え!あの!!お客さん!!金がまだ!!」
後ろを追いかけるおじさんがそう言いかけた時、男はおじさんの首を掴み上げた。
「!? ゔっ……がぁ…!」
周りの人達は悲鳴を上げている人が所々いた。おじさんの抵抗する腕の力が少しずつ弱くなっている。
「俺、近くの兵士呼んでくる!!」
男はその言葉を聞くとおじさんを離し、遠くに山が見える方向に走った。おじさんが大きな呼吸を素早くしている。
「あそこのハゲの首を絞めたヤツはアイツか?」
「ああそうだ!捕まえてくれ!」
男は顔を隠すため走っている最中に違う防具屋にあった顔が隠れた細長いヘルメットを取った。
男の目的はただ一つ
森へ行き、動物を殺す事だ。
作るの疲れるもんなんだな