第7章 異世界でHarem
第7章 異世界でHarem
俺が目覚めると、ダツエさんが俺に寄りかかるようにして寝ていた。
え!、何で?、という驚きで起き上がると、
「やっと、起きたのね」声の主を見ると、ダツエさんがそこにいた。
え!、この人誰?、俺はフリーズしていると、ダツエさんが、
「言ったでしょ。この子、私にそっくりだって」俺の思考がやっと動き出し、クロバちゃんだと理解する。
「その子ずーっとそこにいたのよ。あなたが起きるまで動かないって。それで、自分が寝てれば世話ないけどね」ダツエさんは、呆れているわけではない。嬉しいのだ。その証拠に、とっても素敵な笑顔を見せてくれた。
祭りは大盛況で3日間おこなった。
仕事があるので、来れない人もいるとの要望で、3日間することにした。
猫人、兎人、鬼人と3種族が集まると、壮観で、見ていて興奮する。
ミーアさん、クロバちゃん、ガオーさん、ミニドリオさん、みんなてんてこ舞いで、ガオーさんは、猫の手も借りたいよと嘆いていた。(オメーが猫だろうが)
特に圧巻だったのは、長老の奥さんのお手玉だった。ミスしないで、歌い終わると、やんややんやの大喝采で、教えてほしい、お手玉が欲しい、と奥さんに女性陣が殺到したほどだ。
あの時の奥さんの素敵な笑顔が、今でも目に焼き付いている。俺は奥さんはここで幸せに暮らしているんだと喜んだ。
「姫さま。姫さま。地上で何か面白いことしていますよ」
侍女が欄干に寄りかかりながら、部屋の奥にいる人に声をかけた。
姫さまは既に知っていたが、今知ったようなそぶりして外へ出た。
今日もいるだろうか。今、何しているだろうか。鼓動が高鳴り、焦る気持ちを抑えながら、視線を下に向ける。猫人、兎人、鬼人、多くの種族の中、つい、あの人を探してしまう。今、目にしたら私はまた涙してしまうかもしれない。それを侍女にみられてしまうかも知れない。それでもいい、だから今日も顔が見たい……。
私が幼い頃、この人と遊んだことがある。
私の姿は普通の人には見れないはずなのに、その人には見えていたようだ。
声をかけてきて、一緒に遊ぼうと言った。私は同い年の子と遊んだことがなかったので、最初は戸惑っていたが、すぐに打ち解けた。楽しかった。次の日も遊ぼうと約束した時は、朝が待ち遠しいほどだった。そして3日めに事件が起きた。
私が階段の上でふざけた時、着物の裾を踏み、バランスを崩した。私ならそれでもどうってことないのだが、少年は危ないと思って、私に飛びついて来た。その人は私の頭をかばい二人とも転げ落ちた。
その人は頭部から血がとめどなく流れているのに、私が大丈夫なのを見てよかったと微笑んだ。私にはその人の死がすぐそこにあるのがわかった。
私はしてはいけないことをした。(お願い、生きて)と泣きながら、力を与えてしまったのだ……。
「姫さま。姫さま。どうなさいました」侍女が狼狽える。
姫さまの目から止めどない涙が溢れていた。眼下に、あの時と変わらない同じ笑顔が見えたからだ……。




