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異世界でCamp  作者: ぽぷねこ
28/46

5-3

 ♢♢♢5-3

「それじゃ行って来ます」

 シロさんに挨拶して、クロバちゃんとデイキャンプです。

 クロバちゃんは長袖に長ズボン、目立つように赤を基調とした派手なやつ。それと登山用の靴。背中には子供用のリュックを背負っている。ちなみに中身はというと、漫画のキャラクターの付いた水筒、お菓子、バナナ(これは定番です)、ハンカチ、おにぎりセット(自分が今朝作ったもの)です。自分ですると言って、リュックに詰め込んでいた。

 俺は、長袖のオープンシャツにベスト、トレッキングパンツ、登山用シューズ、チューリップハットといったスタイル。背中には60リットルのバックパックを背負っている。

 それじゃ行きますか。クロバちゃんと手を繋ぎ、川沿いに登って行く。

 どっから見ても、親子でトレッキングといったスタイルです。他人の目を想像すると、ほんわか気分になります。

 目的地は前回行ったところで、そこでダツエさんたちと待ち合わせしている。クロバちゃんと行くので、早目に出る事にした。


 1時間後。

 登りがきつく、息絶え絶えで登っている。予定では、休憩を取りながら、登るつもりだったのだけれど、クロバちゃんはピョンピョン跳ねるように登って行く。今も遙か先から、おいでおいでと手を振っている。これではどちらが大人か分からない。俺にだってプライドはある。だから、俺から休憩しようとは言わない。

 結局1時間も早く着いてしまった。

 ピクニックシートを広げ、休憩を取る。

 クロバちゃんはリュックから水筒を出し、水を飲み、それからバナナを食べた。俺は、水を一杯飲んで、体力の回復を待つ。

 20分の休憩の後、テントの設営をする。

 今日のテントは、ワンポールテントです。くーー、たまりません。憧れますよね、ザ・テントって感じで。設営も超簡単。まずは設営するところを決めます。幕を広げて、各角をペグで固定します。そしたらポールを出入り口より入れて中心にあるポール当てのところに当て立ち上げます。はい出来上がり。あとは、ガイドロープをつけて完了です。設営時間15分くらいかな。早いでしょ。

 道具も準備して、ケンエさんたちが来るまで読書しますか。一様クロバちゃんには危ない所へは行かないよう注意してから、読書する。

『駄犬ラッシー』50ページ読んだところで、外で声が聞こえたので、本を閉じ外へ出る。遠くに、ダツエさんとクロバちゃんが手を繋いで歩いている姿が見えた。そろそろ始めますか。


「待たせたか」ケンエさんが笑顔で声かけてきた。

「いや、来たばかりだ」と俺も社交辞令。

「俺たちは食事を楽しむとこを知らないんだ。楽しませてくれないか」

 ケンエさんの物言いに、

「族長、何、格好つけてるんすか。美味いもん食ったことないから、食わせてくれでいいんじゃないすか」

 若い人からヤジが飛んで、みんなが笑った。

 今日来た人を見渡すと、女性5人に男性5人、耳が長かったり、短かったり、髪が茶色だったり、黒かったり、と色々だ。皆若いのが羨ましいな。俺のいる村は、高齢者と子供だけの典型的な寒村だからな。


 みんな満足して帰って言った。

 帰り際、ダツエさんは「クロバ本当に明るくなった。本当に……」と、考え深そうなことを言った。彼女にしては似つかわしくない物言いに、俺は彼女の顔を見つめた。

 じっと見つめていたら、

「あら、惚れた」妖艶な微笑み、いつものダツエさんだ。

 まったく、何を考えているのか分からない女狐だが、ただ、あの言葉は、彼女の本心だったと思うし、妙に心に響いた。

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