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部室の活用法


「ヤダよ」


「俺の事好きなんだろ?

“アンタじゃないとヤダ!”って

喚いてたじゃん」


「誇張すんな、言ってねーし。

どんだけ真実捻じ曲げんだ、アンタ」


「似たようなもんじゃねーか、細けーなァ」


「細かいとかじゃなくて、

まんま嘘じゃねーか!

本当、万事アバウト過ぎ」


俺と戸神は一昨日の電話の延長で

気持ちを直に聞いてテンションが

上がった辺りまでは良かったんだが、

じゃ俺の初体験はお前で決まりだな、

と言い出したあたりから雲行きが怪しくなり

現在、揉めてる真っ最中だ。


「お前だって俺とヤリたいだろ?

なんだ怖いのか?」


「怖かねーよ!てかその言い方だと俺が下かよ!?」


「こういうのは年功序列って

決まってんだよ。第一お前なんかが

俺を組み伏せれる訳ねーだろ」


「……やっぱ、俺、アンタ嫌いかも」


「俺じゃなきゃお前みたいなじゃじゃ馬

誰でも乗りこなせねェから。

まぁ、実際乗るしな」


「下品!!

一言余計な事さり気なく追加すんな!」


ワーワーうるせぇな。


「戸神」


「なんだよ!!!」



「好きだぜ」



「…………くっ」



こういう類の事を言うと

大概黙るもんだと、アイツから

教わったから実践してみたが、


……てきめんだな。



ただし乱用は避ける事だっけか、

成程、奥深いな。




で、もう一度レッツトライ。


「俺はしてーんだよ、お前と」


「……アンタ……」


「なんだ?」


「ストレート過ぎ」


「回りくどいのメンドーだ、

言い方変えたとこでする事は一緒だしな。

で、場所どこでする?」


「……はぁ」


俺の言葉に諦めたのか、呆れたのか

やっと反論するのを止めた。


「俺の部屋と言いたいとこだが、

ウチは姉貴達がいる。

アイツら間違いなく乱入してくるだろうな」


「ホントかよ?

……少しだけアンタが気の毒に思えてきた」


「だろ?お陰でおちおちマスもかけやしねぇ。

……あ?何睨んでんだ?」


ああ。


「安心しろ、最近のオカズはお前だ」


「もうマジで黙れよ!!!」



真っ赤になるな、クソ……可愛いな。



「仕方ねェ、ここの部室使うか。

そうとなれば、オーイ!近衛!

部室の鍵を寄越せ。

それと今日は居残りすんな、

俺とコイツで使うから」


「ば、バカ!!!何言ってんの?

それじゃまるで……」


戸神はワタワタと、違うんです!

そう言う意味じゃなくて、あの、そのとか

ヒーヒー慌ててやがる。


「良いだろ、知られても。

アイツらも良くここでやってるからな。

それとも……近衛には知られたくなかったか?」



「アンタ、デリカシーが無さすぎなんだよ……」


「気にしてるトコ近衛じゃねーんだな?」


「今……緑先輩は全く頭になかった」



「よし!」




「‘ヨシ’じゃないよ、頭撫でるな!バカ」



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