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突撃!要塞・鷺我城!!


新幹線で数駅、遠路遥々やってきたぜ、


“鷺我ノ高等学園”


そびえる様な大門。

黒光りするような重厚感のある建物に

加え、壮大な敷地を有する学校に

思わずポカーンと口が開く。


「何だ?コレ?学校か?要塞じゃねーの?」


いや、学校ッスね、と欠伸をする近衛。



……お前サッカー以外、覇気ねーのかよ。



「マジ物々しいな。

中は入るのに装備とか銃持たなくって

良いのかって感じすんぜ」


「この中には入れないですが、

別の所には入れるかもしれません」



……そこ俺、笑うとこだったか?





門の所には警備員らしき人物が駐在していたが、

近衛が近づいて、何やら交渉している。


「先輩、入りましょう」


「おう」


ヨシ、連れてきた甲斐あったな。


「向こうに見えるのが

俺のいた中学、“鷺我乃第一中”ッス」


「ふむふむ」


そっちの建物は白亜のお城風なのな。


「所で、よく入れたな。

お前今はもう部外者なのに」


「中学の時からよくこっちも来てたんッスよ。

今度交流試合するので、その挨拶に

来ましたと言ったら、すんなり」



流石有名人、顔パスか。







「しっかし、どうやったら此処まで

馬鹿デカイ建物立てようと思うかね」


とにかく周りの建物の設備の凄さに

ただただ驚く。


「此処私立で金持ち多いんスよ。

税金対策で結構学校に金流れてるって

専らな噂でした」


「ほう」


「こっちです」


グランドに案内されて、その規模の

壮大さに圧倒される。


「……ほう?で、アレは?」


グランド2面さらに

競技場もどきポイのアレなんだ?


「競技場です」


だよな??


「それも寄付らしいッスよ」


「…………ほう??

って悠長に言ってる場合じゃ最早ねーよ!

オイ、どこが学校のグランドだ?

此処までいくと流石にオカシイだろ!?」



「因みに中学の方にも似たようなもの

ありますよ?」


――嘘だろ、オイ。


確か税金逃れの寄付とか言ってたな?


どんだけ脱税すれば出来んだよ!?


数億くらいじゃできねーよ!

国際試合できるレベルだぞ……



「まさか、あの小僧もボンボンか?」


「戸神ッスか?さぁ?

上重物流の創業者の曾孫って

くらいしか知らないッス」


……ソレ、世間一般でボンボンって

言うんだぜ?

これを機にインプットしとく事お勧め

しとくな。


通りで、ヒョイヒョイうちに来れるはずだ。


こっちはお年玉から貯めていたお金を

切り崩して二人分工面したとか

貧富の差、激し過ぎて口に出せねーよ。




「連覇独走するだけの事はあるな。

設備もぱねぇけど、部員何人いるんだ?」


蠢く人数が凄いのなんのって

凄いんだよ!


そりゃ二面でも足りねーだろうよ。



「ざっと100人近くッスかね

うち分けは一軍20人弱、二軍20~40人、

残りは三軍です。

因みにスタジアムは一軍専用ッス」


ひ、100……


あーそうかい、段々気が遠くなってきた。



「この間来てたのはその二軍あたりか?」


「よく分かったッスね」


「動きが違う。

いくらお前でも天下の鷺我が戸神以外の

時に三人もマーク付けるっておかしいと

思ってたんだよ」


「一軍は全員が特待生。二軍、三軍には

それぞれ副主将がいますが、戸神には

到底及ばないですね。


この間のチーム編成は、

二軍プラス一年のレギュラーが

三人程度って所ッスかね。

格下の遠征練習試合に先輩方は

易々とは応じませんから」


「無駄にプライド高そうだな」


「プライドを持つこと自体は

悪いことじゃありません。

あくまでそれで足元を

すくわれなければの話ですが」



一利あるな。



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