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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

例えば僕らは、鍋料理

作者: 冬沢 紬


禁忌。


禁忌である。


例えば?


自ら己を殺めること――禁忌である。


人が人を殺めること――禁忌である。


ましてやそれを喰らうこと。



いかな状況がそれを仕向けようと、ならぬものはならぬ。









 昔、俺の町で人喰いがあった。といってもそれは俺が生まれたくらいに起きた事件で、この町であった風習とかじゃない。……今だからこんな気軽に話題にできるけど、当時は酷い騒ぎだったらしい。

 確か十五、六年前の冬だったと思う。その頃、この町では子供の失踪事件が続発していた。十月の時点で既に三人、十二月に入る頃には被害者は七人にも及んでいた。


 当初は別々の事件として捜査していたが、犯行の時刻や手口が似通っていることや目撃証言から警察は同一犯と断定。更なる捜査の末、一人の容疑者が挙がる。その容疑者は何と、同町の小学校の男性教諭だった。しかし事情を訊くために教諭宅に踏み入るも、自宅はもぬけの殻だった。その後警察は他県まで捜査網を拡大したのだが、ついに一週間経っても彼を発見することが出来なかった。


 そんなある日である。教諭宅から程近い家の住人が件の家に煙を見た。急遽再度の捜索が行われた結果、その家には地下室があることがわかった。捜査員たちは巧妙に隠された木戸を開けて階段を降り、錆の浮いた鉄扉を開け放った。その時の一人は事件後、「地獄というのは、こういう場所だろう」と語ったらしい。


 壁には刃物と肉。床には骨と血。部屋の真ん中には赤く染まった男と煮え立つ鍋。そして鍋の蓋に収まりきらぬそれは――


「人の手だったんだってさぁ!」


「知ってるよ、そんなの」


 そう言って俺は窓の外を眺めた。美術室の窓から眺める本校舎は朱の一色だった。


「なんだ穂川、お前知ってたのか」


「……この町で知らないやつなんているのか? それより日吉、お前手を動かせよ。この部活で遊んでるのお前だけじゃん」


 そう言って人のまばらな教室を見渡したら、悲しくなった。我が美術部は、今居る俺・日吉・辺坂・葉崎の野郎パラダイスがフルメンバー。辺坂と葉崎、そして俺は作業をしている。日吉は黒板を占拠して遊んでいた。


「とにかくだ! 肝試ししようぜ!」


「バカ極まれり、か」


 ボソッと呟いた辺坂と、無視して絵を描き続ける葉崎。気付かぬは本人ばかり。そもそも日吉のヤツ、いつも迷惑ばかり引き込んでくるのだ。そして責を負わされるのは部長の俺だ。


「だからマジでスゲェんだって、今回は! その教員て金持ちのボンボンだっただろ? だから何か良さそうなものがあるんだって、多分」


「……多分だって? とにかく、僕たちは行かないよ。それより日吉はそろそろ期末試験の勉強でもしたら? バカなんだし」


 葉崎のやつ、容赦ねー。あれで比較的中性的な顔立ちをしてるから女子からは「かわいい」って評判だけど、一皮剥けばこんなもんだ。


「うるせぇ、俺のことはいいだろ! とにかく行くぞ。じゃなきゃこないだの酒盛りのことチクる」


「それ自爆込みだろ。てか何でそんな行きたがるんだよ」


 脅迫になってねーぞ、ソレ。


「そこに行けって囁くんだよ。俺の幻影的なもの(ゴースト)が」


「日吉……。それはあと二十年経ってからだ」


 ネタが解かった俺は、思わずペットボトルキャップを見つめる。れんじゃー。


「……って待て、何が自爆だバカにすんな! あの時俺だけ除け者にしただろ!」


 辺坂が「ああ、それでか」と合点がいったかのように頷いた。俺は葉崎と見合わせた後、首だけ辺坂に向けて問いかける。


「どうしたんだ?」


 辺坂はいったん机を見た後、重々しく口を開いた。


「道理で、いつになく心安らいだ飲み会だった」


「てめぇ……。イイ性格してんな……」


 そんな日吉の低い声に、辺坂は爽やかな笑みで応える。


「ありがとう。穂川たちにも、よくそう褒められるよ」


 わきで見ていた葉崎が微妙な笑顔を辺坂に向けた。


「……決して褒めてるとは言えないよね、それ」


「知ってる」


 教卓に座っている日吉の怒気もどこ吹く風、辺坂は再び作業にダイブしていった。俺は煤けた背中を晒す日吉の肩を叩き、軽く微笑んでやった。


「穂川……。お前が……お前だけは、俺の友達だ……」


 ああ、と深く頷き、目頭を熱くさせている日吉に優しい言葉をかけてやる。


「実況と写真、後出来れば動画のうpヨロ」


「お前も来ないのかよクソが!」


 だってねぇ、と葉崎が俺の台詞を引き継いだ。


「僕たち暇じゃないし。まだ部の制作物残ってるし」


「別にいいだろ! わかった、じゃあ参加者ファミレス俺持ちでどうだ!」


 へぇ、それならノッてやるのも悪くないかな。ファミレスの括りにゴリ押しで回転寿司でもねじ込んでやったら、日吉自身も俺の気遣いに涙して喜ぶかも。


「いいね、行こうか。友達のせっかくの誘いを断る様な無粋なマネなんか、するわけないだろ」


 俺の言葉に二人も深く頷いた。


「穂川一人だけイイ格好なんかさせないよ。僕たち、何だかんだいっても友達でしょ?」


 俺と葉崎の答えを聞いた日吉が、涙を浮かべて叫んだ。


「そうだよな! 俺らの友情はファミレス代程度だよな!」


 辺坂がそっと日吉の肩に手を添え、首を振った。


「そんなに、自分を卑下するな」


「むしろ自分を卑下しなきゃならねぇのはお前らだ!」











 所変わって、ファミレス。

 俺の隣で日吉が独り、悲しそうに注文表を眺めている。


「どうした? ペットのオルバデンゲログラゴロスピオチンチラでも死んだか?」


 心配になった俺は、面倒だったがとりあえず日吉を気遣ってみた。こういうのも部長の勤めだと思う。流石だな、俺。


「……そうか。なぁ、俺、今どんな風に見えるよ? あと穂川は死ね」


 俺の対面でやり取りを聞いていた葉崎は少し悩んだ後、あっ、と何かをひらめいたように表情を明るくする。


「ねぇ、オルバデンゲログラゴロスピオチンチラって何?」


「俺は!?」


 日吉が叫ぶと、葉崎はちょっと照れたような、はにかんだ表情で言った。


「うん、最初は日吉のことフォローしようと思ったんだけど……気になっちゃったんだ。オルバデンゲログラゴロスピオチンチラが、さ」


 視線を獲物に固定したまま、本日七皿目のスイーツをつついている辺坂が問いかけた。


「確かにその珍獣は気になる。でも、よく噛まないな、『オルバデンゲログラゴロスピオチンチラ』って」


 お前も大概だが。


「いいから俺を気遣えよ! 一体てめぇらどれだけ食ってんだ! いつもは少食云々言ってるくせに……」


 ……確かに、自分のことしか考えていなかったかもしれない。


「そうだな。部長だ何だとか言ったところで、別に偉い訳じゃないよな。別にいつもお前の起こしたトラブルの尻を拭いて回ってるのが誰だとか全然関係ないよな」


「あ、いや、その……ごめん」


 日吉が顔に変な汗を浮かべて謝る。一応あいつにも自覚はあるらしい。でもね、日吉君。お前に足りねぇのは学習能力なんだよ。奢るとの言質を取った以上、容赦するわけねぇだろ。


 葉崎とアイコンタクトを取りあう。辺坂は……だめだ、パフェと格闘中だ。


「ああ、そっか。僕気付かなかったよ。日吉、まだ全然食が進んでないじゃない。あ、ウェイトレスさーん! 『ダークマターサイコロステーキ』を『ブラッディソース』で!」


「何だよそれ! 得体の知れないもの頼むんじゃねぇ!」


 葉崎が肉系で攻めるなら俺は野菜か。


「あ、じゃあ『ウラベニホテイシメジのポワゾンソース』もお願いします。日吉、これ飛びぬけて安いからいいと思うんだ」


「待てコラ穂川、それ毒キノコか!? しかもポワゾンって要するに毒って意味だろ、フランス語で! 飛びぬけて安くなってるのは料理じゃなくて俺の命じゃねぇのか!?」


 とりあえず俺たち三人も一旦箸を置いて、日吉に向かって合掌した。










「よし、全員準備はできたな? じゃ、行こうぜ」


 ファミレスで別れてから三時間後、動きやすい格好に着替えた俺たちは駅前に集合していた。現在時刻は二十二時。向かっているのは実際に殺人事件……いや、食人事件のあった場所だ。いくら冗談交じりの肝試しとはいえ、何処か体が強張るのを感じる。……先刻まで居たファミレスでの馬鹿騒ぎも、きっと知っていたからだろう。俺たちが「肝試し」と称してやろうとしているのが、そこで死んだ子供たちや加害者の教員をも冒涜する行為だということを。


 マイナスに入った思考を振り払おうと、俺は「俺たちが今行こうとしているのは只の廃屋だ」と呟き、顔を上げる。すると、ちょうど同じく顔を上げた葉崎と目が合った。どうやら似たようなことを考えていたらしい。クスリとどちらともなく笑いを漏らすと、俺たちは少し駆け足で日吉たちを追いかけた。


 先に角を曲がった日吉と辺坂に続いて通りを覗き込むと、歩くこと三十分、ようやく目的地を拝むことができた。人の手が入らなくなって十数年。周囲の木々や植物は徐々に廃屋を同類として迎え入れつつあった。しかし流石に家の正面にまではまだ手が回らないみたいで、闇の中に幽鬼のような姿を浮かび上がらせていた。


 俺はため息をひとつ吐いて、それから目線を外した。目に映る空虚な住宅街、辺りに人の住んでいる家は一軒もない。それは勿論、目的地である廃屋のせいで間違いないと思う。というのも事件を境に、周囲に住んでいた人達はみんな引っ越してしまったのだ。だから十数年経った今でも、教諭宅から百メートル程度の範囲には誰も住んでいないというわけだ。


「さて……覚悟はいいかい? 諸君」


 先頭で廃屋を見つめていた日吉が、冗談めいた大げさな仕草で振り返る。


「流石に……こんな時間にこんな物見ることになるとはな、思いもしなかったよ。しかしここまでキマッていると、逆に絵になるな。今度のテーマこれにしようかな」


 そんなことを俺が言うと、葉崎に睨まれた。


「本気じゃないよね。まさか」


 俺は肩を竦めると、「すぐ忘れるさ」とだけ返して視線を廃屋に戻した。


 日吉がその場にバッグを下ろし、改めて装備の点検を始める。それを見た俺もリュックの中身を覗いてみるが、特に不足分は無いようなので少し安心した。


 今から入るのは仮にも廃墟。床板は腐ってるだろうし、急に棚が崩れるかも知れない。皆ハイキングシューズを履き、長袖長ズボンに滑り止め付きの軍手を装備している。ライトは両手が空くようにヘッドライトを用意した。一応廃墟探索の基本的な装備は調えたつもりだが、所詮俺たちは素人。どこか心許無さが漂っている。


「行こうか、お宅訪問ツアー……。怪我にだけは気をつけろよ」


 全員無言で頷くと、俺たちは順にルビコンを渡っていった。


 








 今にも外れそうなほど歪んだドアノブを捻ると、思いの外軽くて小さな音しか出なかった。軽くて鋭い、不愉快な音しか。


 新品のヘッドライトの強い光に暴き出されたその空間は、埃たちの楽園だった。俺たちは慌ててマスクを着けると、改めて注意深く見回す。廊下は正面約五メートルで右へ分かれていて、十メートルほど先には二階への階段がある。しかし、どうも二階へは行けそうに無かった。


「二階へのアプローチは無理だね」


 辺坂はそう言って天井を見上げた。


「確かに床は抜けまくってるし、天井もヤバそうだな。行けてもどこまで保つか……。とりあえず、左の部屋入ってみようぜ」


 そう促しつつ扉をくぐると、そこにはボロボロのソファがひとつ、寂しそうに佇むだけだった。いや、もしかしたらテレビが置いてあったのかもしれない。ソファの向こうには木の合板が何枚か落ちていた。昔は暖かな光を迎え入れていたであろう窓のガラスは、すでに破れていた。そして今、そこからは無遠慮な緑の腕が差し込まれている。


「何にも無いね、この部屋」


 葉崎はそう声だけ残して奥の部屋に入っていった。


「待てよ、最低でもツーマンセルで動かないと危険だろ」


 日吉がはそう言って葉崎を追いかける。


「元気だな」


 そう言う辺坂に俺は「いつものことだろ」と疲れた笑みを浮かべ、奥の部屋に踏み込んだ。


 ここはかつては食堂だったんだろう。キッチン跡らしきものがあるが、はっきりしない。相変わらずここも室内にはさっぱり物が無かったから、妖しく踊る緑の腕を一瞥しただけで廊下に戻った。

 その後も床に注意しながら寝室、書斎、バスルーム、物置を探索したのだが、目ぼしい物は何も無かった。もっとも、ガメようとしていたのは日吉だけだったけど。そんな中、唯一価値がありそうだったのが書斎に残っていた本だ。俺たちは相談の後、せめてもの土産と何か一冊貰っていくことにした。


 書斎をひっくり返していると、辺坂が急に指を差した。


「……おかしい」


「何がよ? ……アレか?」


 目をやってみるが、そこにはただの整然と並んだ本棚しかなかった。


 ……待て、整然と並んだ?


「多分だけど……。ほら、これ。偽モノだ」


 辺坂が取り出した本には、中身が無かった。それを見た日吉が騒ぎ始める。


「まじか! よくやったぜ、この裏に絶対なんかある!」


 そう言って日吉は本をドカドカと除け始めた。


「ガキかお前は……ってあぶねぇ!」


 いとも簡単にグラついた本棚を、俺と辺坂で急いで押さえる。幸い本モドキが数冊散乱しただけだったが、倒れたらどうなっていたか。


「はぁ……気をつけろよ。責任取れねーぞ、流石に」 


 溜息をついて散乱した本モドキの山を見ていたら、葉崎が突然声を上げた。


「あれ、何? 階段?」


 それにつられて顔を上げると、本モドキが無くなった本棚には穴が開いているのがわかった。その奥には空間があるようだった。葉崎の言う通り、階段のようにも見える。


「……なぁ、やばくないか、これ。地下への階段だろ?」


 俺たちは顔を見合わせた。言わなくても、地下が何を意味するのか皆わかっていた。わかってはいたのだ。頭では。









 そろそろと階段を降りていく。鉄の重い扉の向こうに、カビの臭いを感じる。


「うわ、すっごい。かなり広い……。よくこんなもの作ったね」


「な、なぁ、もう帰ろうぜ。充分見たし、寒いじゃん」


「先頭切って降り始めたくせに、よく言うよ……」


 日吉は階段とともにどんどんテンションを下げていく。今はむしろ最初は嫌がっていた葉崎のほうが先頭に立って探検している。

 短い階段を降りた俺たちは、犯行現場となった(らしい)地下室に踏み入った。最初こそ恐怖心で周囲を見渡す余裕も無かったけれども、徐々に暗闇にも慣れ始めた俺たちは少しずつ奥に向かって歩き始めた。


「……これ、そうだよね。その、ろ……牢、屋……」


 入り口から真っ直ぐ奥に向かって通路が延びている。右手には鉄の扉、左手には、重苦しい鉄棒が垂直に何本も、ああ、ずっと奥まで……コンクリート壁で区分けされた……。クソ、頭の中が上手くまとまらない。俺はいったい今何を見ている? この直径四センチ程度の鉄柱の列の意味は?


「穂川!」


 急に目の中で火花が踊った。左頬がチリチリする。今、辺坂に軽く叩かれたらしい。


「穂川、頭大丈夫!?」


「これは何本に見える?」


「俺はお前らが喧嘩を売っているようにしか見えないんだけど?」


 かざしたなつかわ辺坂の手、伸ばした指は一本。中指か、上等だコラ。


「まぁ、いいや。ありがと。ちょっと混乱してた」


 軽く礼を言って改めて鉄柱列に向き直る。まぁ、どこからどう見ても牢屋だよね。


「悪趣味な野郎だな。『調理室』とやらの対面に作るなんて」


 日吉が言う通り、どの牢屋からも未だ鍋の安置してある『調理室』(って、ホントに札が下がっていた)が見えるよう設計されていた。


「こっちの部屋は『用具室』か。ロクでもないものがありそうだな……っ、うぁ、ヤバい……なんだよ、調理器具じゃねぇ、こんなの載ってんのは拷問辞典だろ!」


 不用意に目の前の扉を開けた日吉が呻いた。俺は見ない。決めた、絶対だ。


「へぇ、水もまだ出るんだ。燃料とかマッチまである……」


 変なもの見つけんなよ葉崎……。っと、そういやさっきから辺坂は何してんだ?


「もっと奥もある。何だろう」


 辺坂は一人、最の方を見ていた。慌てて俺と葉崎はそれを止めた。


「止めだ止め! この先の部屋なんてわかり切ってんだろ! お前料理した後の食材以外はどうするよ!? わかったらもう帰るぞ、ここには何もねぇ!」


「そうだな、もういいや、お宝とか。帰ろうぜ」


「はぁ、僕も体冷えたし……あ、あれ? 入り口、こんなに硬かったっけ?」


 何ふざけてるんだ、葉崎のやつ。俺が開けて、……? 硬い?


「……硬いんじゃない、回らないぞ?」


「れ、霊のせいだ! 開かない訳あるかよ、入ってこれたんだぜ!?」


 喚き出す日吉の隣で、淡々と辺坂がドアノブを調べていた。


「……これ、だめだ。鍵を差さないと回らないタイプ。壊れたら鍵でも開かない」


「じゃ、俺たちどうすんだよ!」


 考えたくない。考えたくないが……。


「救出待ちしかない。平行して食料と鍵を探そう。幸い水は出るし、暖も取れる」


 俺の言葉に、皆頷きあう。


 俺たちは、何としても生きてここを出てやる。こんな場所で死ねるか! ……きっと目撃証言もあるだろうし、おそらく耐えて一週間だと思う。それまで何としても、何としても! 俺たちは絶対に脱出してやる!




 













 …………………。




《昨日未明に救出された男子学生Hさんは、衰弱してはいますが、命に別状は無いとのことです。地下におよそ半年間閉じ込められていたHさんは、彼の友人らしき白骨死体三体と共に発見されました。

 少年によると、「食料が何も無かったので、くじを引いて犠牲者を決めた。鍋もあったので事欠かなかった」とのことです。今後この少年を起訴するかどうか、過去のウルグアイ航空機墜落事件とも照らし合わせ……》

























 アナタハ、誰ヲ救イマスカ?







 なべー。もぐもぐ、うまー。鍋といったら? 常夜鍋でしょう! きっと作中の教諭もそんな感じだったんじゃないでしょーか。

 でも! 1つ断っておきます。この作品は偏食を推奨するものではありません。お肉を食べたら、野菜もね! そんなお話でした。

 そんなもんです。作品のメッセージなんて、そんなもんなんです。

 説得力あるよね! 偏食ばっかりしてると、少年Hのように衰弱して病院に放り込まれちゃうぞ♪




 ……さて、いかがでしたでしょうか?

 『鍋』をテーマにしたこの作品、楽しんでいただけたでしょうか?


 この作品の感想を募集しております。今後の作品の品質向上のため、至らない点などあれば遠慮なく指摘していただけると嬉しいです。


 ……めんどくさがらずに、ね?

 

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