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あと5分

作者: 芋姫

王子は寝ている姫にそっとキスをした。


が、姫は起きない。・・・いや、正確には寝たふりをしているのだ。王子にはそれがすぐにわかった。


ためしにもういちど顔を近づけたところ、姫が薄目を開け、「・・・あと5分。」とつぶやいた。


「・・・・。」あと5分、寝かせてくれ、という意味にとればいいのか。


王子はなんともいえない気持ちになった。ここまで文字どおりの茨の道を通り、ようやくこの場所までたどり着いたというのに。姫の反応と来たら。


王子はグーグー眠る姫のそばにそっと座り、ため息をついた。


約5分後、王子は何者かにつつかれてハッと目をあけた。いつのまにか、自分もつられて眠ってしまったようだ。 横を見るとそばには完璧に目を覚ました姫の顔があった。そのあまりに美しい顔にみとれていると、姫はにっこり笑ってこう言った。


「お待たせ。さ、帰りましょうか。フィリップ王子。」


***********************************************


城に帰ってきた二人は皆に祝福されて広間でダンスを踊った。


ふたりが晴れて結婚したのはそれからまもなくのことだった。




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