何言ってるのかな?
ズズズっとお茶をすする二人…
状況把握に務めるべく、会話を試みようとすると
お茶を勧められ、とりあえず一口のむ。
「緑茶って美味しいね。僕これからこのお茶を飲むことにするよ」
「はあ…気に入ったようで良かったですね」
神とはいえ、目の前の人物?は男の子なので
ついつい、普通に返してしまった
「うん!そのままでいいよ。リラックスしてないと話も進まないしね」
「はあ…じゃあ話聞かせてもらえます?」
「了解!」
「ホテプおいで」
と、男の子が手招きすると青年が現れた。
目が大きくて、鳶色のいたずらっ子のような目をし、体から発する雰囲気がさあ次の悪戯は何をしよう?とでもいうような感じをうける。
「創造神様お呼びでしょうか?」
言葉だけは丁寧だが、バカにしたようなニヤニヤした顔をして、創造神様の後ろで笑っている青年。
ちょっと気味が悪い…嫌な感じだ。
少年はニコニコしながら振り返って
「本当に懲りないよね〜、はぁ〜(ため息)」
と言った。
おそらくホテプと呼ばれた青年の思考を読んでいるのだろう。
「まあ、いいや。」
「このお姉さんについていって、護衛してね。護衛以外のことはやらなくていいからね。というか、口も手も出さないように!!」
「かしこまりました。」
とか何とか、勝手な話をしていて蚊帳の外感が半端ないのだが、
「ちょっと待った!!何の話?私は何も聞いてないけど?護衛が必要な場所に行けってこと?何させる気なの?」
私は聞きづてならない会話の内容に、創造神様ということも忘れてついつい、言葉がでる。
「あ!ごめんね、お姉さん。説明先にしなきゃね」
言いながら全く悪びれもせずニコニコ顔の創造神様は、こちらに振り返る。
「お姉さんに世界の修復を頼もうと思ってるんだよ。綻びができてたり、崩壊してる世界のね」
「いやいやいや、ちょっと待って!!無理でしょ。私は人間の、しかも一般人。何の力もないし、ましてや、いくつも世界を超えるとか無理だし。」
「お〜!!流石地球の人。説明しなくてもわかってくれて助かるよ」
「話聞いてます?無理って言ってるんですけど…」
「今の各世界ってさ、人間種だけじゃなく色んな種類がいてね。種も属も異なるもの達が一つの世界にいれば諍いが起こって戦争になり崩壊してたり、滅びかけて慌てて共存共栄を目指しても既に手遅れで綻びてたりするんだよ。だ・か・ら、お姉さんに直して欲しいな〜って話をしてるんだ」
だ〜か〜ら〜無理ですって、話聞いて〜!!!
私はただの一般人!何の力もない普通のおばちゃん(自分でいいたくないけど!)
「うん!知ってる!僕は創造神だからね」
と、また胸を張りにこやかにえへんのポーズをとる創造神様
「ちょこっとだけ力を貸してあげるから、大丈夫だよ。全て貸せばお姉さんが壊れちゃうし、僕も困るしね。それにやりたい放題だよ?思い描いた空間が具現化し、力になるからねっ(‥頑張って続けたらだけど)」
まるでお気に入りのおもちゃを貸してあげるとでも言わんばかりに楽しげにとんでもないことを言う創造神様
「えーっと、それは凄い事だと思うんですけど、思い描く前に私が攻撃を受けたりしたら、それどころじゃなくなって死んでしまうのでは?」
「そのためにホテプを貸して上がるんじゃないか〜護衛だよ!ご・え・い ちょこ〜っとイタズラ好きだけど個性だと思って」
と、そこはかとなく不安な一言を付け加えられた…のであった