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星屑の聖女  作者: 夜桜 メル
第二章
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第五十四話 作戦実行



 私はリデルとクロアと図書室に来ていた……先ほど考えた作戦を実行するために。

 本当に上手くいくかわからないがやるだけやってみよう、ということになった。


 「では、先ほど言った通りにしてくれ。」

 「結構簡単なやり方だけど上手くいくかな……??」



 私は頷いて、図書室の中央にある椅子に座り読書を始める。

 作戦とはとても簡単なものだった……図書室で私1人になる、というものだった。

 もちろん、本棚に隠れてクロアもリデルもいるのだが、あえて図書室のドアを少し開けた状態のままにして私が1人でいることをアピールした。

 しばらくすると、1人の給仕服を着た青年が入ってきた。


 「リヴィリカ様。こちらにいらっしゃったんですね。お部屋にお飲み物をお持ちしようと思ったのですがいらっしゃらなかったので……。」

 「わざわざすみません。今さっきクロアとリデルが部屋に借りていた本を取りに戻ったんですが……すれ違いになってしまったんですね。」


 その青年はガラスのポットから綺麗なオレンジ色の飲み物をグラスへと注いだ。

 そして、私に差し出してきた。


 「たまには紅茶ではなく、フルーツジュースなどいかがでしょう??」

 「おいしそうですね。ありがとうございます。」


 飲むつもりはないが、とりあえずそのグラスを受け取ろうとする……が。

 私が受け取ろうとした瞬間に青年はグラスを床に落としてしまった。



 「申し訳ありません。手が滑りました。……そしてさようなら。」

 「え??……ゴホッゴホッ!!うっ……。」


 グラスが割れ、ジュースが床に広がるとそこから煙が立ち込め、私はせき込んだ……。

 そして、その煙を吸った喉が少しヒリヒリとしてきて、煙が目に入って激痛を感じ開ける事が出来なくなった。



 「”風よ……吹き荒れろ!!”」

 「!?」



 そこで、リデルの風魔法がすさまじい風の音を響かせ煙を全て吹き飛ばす。

 クロアが素早くその青年を床に押さえこんだ。


 「リヴィリカ!!大丈夫か!?」

 「ゴホッ……、大丈夫、あんまり吸わない様にしたから大したことないよ。」

 「まさか、こんな簡単な作戦で捕まえられるとは……。」


 抑えられている青年は抵抗していたが、諦めたのか大人しくなった。

 そして、私を見上げて強く睨みつけた。


 「どうして私を殺そうとしたの?の?」

 「…………。」

 「だんまり……か。よし、クロア、こいつの首を撥ねていいぞ。」

 「「……え??」」


 私の問いに答えなかった青年にリデルは笑顔で言った。

 思わず私と青年の声が重なり、同時にリデルの顔を見た。


 「その気がなかったとしても俺に毒を飲ませたってことだろ??うんうん、私は聖都ガルンハルト国王だし、その国王の命を脅かしたってことだ……つまり、罰を与えないとな。」

 「そうだな。こんなんだが我が国の大事な国王だしな。」

 「いや、さすがにそれはちょっと待って……!!」


 2人の目が本気だったので、私はすぐ2人を止めた。

 すると、その青年から弱弱しい声が聞こえてきた。


 「う、ううううう!!だから、僕には暗殺は無理だって言ったのにぃぃぃぃ!!俺はただの料理人!!そりゃ、組織の人間として暗殺に関わった事はあるけど毒殺専門だし、それ以外はポンコツなのにいい!!」

 「……ほら、どうするの。泣いちゃったよ??」

 「冗談だったんだが。……すまない。」


 涙をぽろぽろ流す青年が、少し不憫になって私とリデルは青年の頭を撫でた。

 クロアは青年を椅子に座らせると、どこからか丈夫なロープを取り出し、手足を縛った。


 「貴方の名前は??」

 「ジュノ……。」

 「それでジュノ、お前はどうしてリヴィリカを狙ったんだ??」

 「グスッ……、よくわからないけど、世界を救った聖女を暗殺しろって言われたんだ。」

 「それは誰から言われたんだ??」

 「……死者の国ニブルヘイムの教皇様、ベネディッタ様に命令されたんだ。」

 「ベネディッタ……赤い天使の教団の教皇か。」


 どうやらベネディッタ様は聖都の教皇様だけではなく、私の事も暗殺しようと目論んでいるらしい。



 「とりあえず、お前の事はフランジェ国王に引き渡す。ここは俺の国じゃないからな。」

 「……僕はやっぱり処刑されるんでしょうか。」

 「どうだろうな。だが、聞かれたことは素直に全て話したほうが身のためだぞ。……あと、変な事しようとするとそこの黒い騎士様が黙ってないからな。」

 「もしもまたリヴィに危害を加えようものなら、誰が何と言おうと俺はお前の首を撥ねる。いいな??」

 「……はい。」


 そうして、青年はフランジェ国王の判断で、平和条約の儀が終わるまで牢屋に入れておく、ということになった。

 他に共犯者はいないと証言したので、その日の夕食は厨房の皆さんのご厚意で少し豪華な料理を作ってもらえたので、クロアとリデルと一緒に美味しい料理に舌鼓を打った。


 

きっと相手も焦ってるぞ、だからこの作戦でいけるんじゃね?でいけました、スピード解決。

いろいろ私も気になるところはありますが、一番は、クロアがどこからともなくロープを取り出したところですかね・・・。

図書館でドンパチしたので、このあと3人でフランジェ国王に謝りに行きました。

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