表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
動かないすべてを超えしもの(笑)  作者: とっぽっぽ
第一章 フィリップ国建国まで
1/161

動かない男(笑)

その男は動くことすら疲れてしまった。

様々な異世界を渡り、ある時は魔王と戦い、またある時は悪魔と戦いまたある時は・・・と繰り返していたら、とうとう全てを超えし者という称号がついた。


世界を良くしよう、悲劇を失くそう、みんなが笑って過ごせる世界にしよう・・・。

そんな考えのもと動いていた時期もあったが、結果は散々だった。


力もあった、能力もあった、しかし実現してしまうとこれではないとなってしまった。

何度も試行錯誤して平和で穏やかな世界を築き上げたが求めていたものではなかった。

皆が感謝し、皆が笑い、皆が穏やかに過ごせる世界はとても気分が悪くなった。


そして男は気が付いた。自分の理想を叶えるということは自分の考えを他人に押し付けて洗脳していることと同じことであったということを。

宗教で世界統一しているのと何ら変わりないということを・・・。


そして男は動けなくなった。自分は理想を叶える力がある。

動いてしまったらそうなってしまう。洗脳と同じだ。

そうならないように動かないようにしよう。

神も同じ気持ちだったのかなと思いながら今日も男は動かない・・・・。




男が動かなくなってから5000年の時が流れた。

今まで様々な異世界を渡り歩いてきた男としては初めての長期滞在である。


今日も男は動かない。

男の周りには苔が生えていてもおかしくない年月が経っている。

しかし、男の周りには何も生えていない。

全てを超えしものだからだろうか?

(異なる世界に・・・いっそ神界みたいなもの作って引っ込んでいた方が・・・)

そうは言っても男は最後の人間性によって動かないことを選択している。

(引きこもったら、それこそ神なんかと同じになってしまう。このままでも人間性を失っていってしまうだろうがまだマシな気がする。)






そんな男の世界がとうとう動き出す・・・。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ