22章 本物の異世界召喚?
今日もゼルは、街中の武器屋を廻る。
破格の武器で掘り出し物が無いか、チェックするのが日課だ。
ジョー様には申し訳無いが、パーティー全体の装備は薄弱で、資金も心許ない。ジョー様の規格外の能力は良いとしても、自分もジョー様の役に立たなければ。せめて、最低限の戦闘に耐えられる装備にしなければならない。
…
……
2軒目の剣は悪くなかった。購入資金の調達は、ギルドの簡単な仕事をして金を貯めるとしよう。
そんな事を考えていると、武器屋の親父が話掛けてきた。
「アンタ、いつも熱心だね。冒険者たる者、常に武器の管理は大事だからな。感心感心。そうそう、冒険者と言えば、アンタ聞いたかい?あの噂を」
「噂?どんな噂かな?」
ゼルは、感心を寄せる。
ふむ。世間の噂や情報は積極的に収集すべきだ。
「隣の宗教国家、ガイナスに新たな勇者様が現れたらしいぞ」
「勇者…ですか?」
ゼルの眉がピクリと動く。
かつて、自分も勇者と呼ばれた時期も在った。
ますます興味が湧いてきた。
「あぁ。マジものの勇者らしいぜ。とんでもない魔力量らしい。何でも、神様の力で異世界から勇者様を呼び出したらしいよ」
「異世界…だと?」
これは、ジョー様に伝えなければ。
…
……
ゼルから話を聞いた時は、流説の類いかと思った。
異世界(星)に来たチート持ちは、俺だけの筈だが。
「ふぅむ。異世界ねぇ、そんな事有り得るのかなぁ」
俺と同じように、地球から来た奴が居るのか?
それとも別の星から来たとか。
『ジョー様。それはあり得ません。他惑星から来た人類は、ジョー様一人の筈です』
イリスが言うなら間違いないのだろう。
じゃあ、異世界から来た勇者とは…何者なんだ?
イリス、その噂の勇者とやらをサーチ出きるか?
『はい。多少のお時間を頂ければ、ガイナス及び周辺で最も魔力量が多い人物を見つけだせます』
正確な居場所が判るなら、会いに行く事も可能だな…
「どう致しますか?ジョー様」
ゼルも真実を計りかねないようだ。
やはり、その人物を見てみないと…
ゼルの持ち帰った情報を精査するが、やはりガイナスに行くべきだろう。
放っておく事も考えたが、異世界から来たってのが、スゲー気になる。
「よし、ガイナスへ行こう」
俺達パーティーは、ガイナスへ向かった。
さらに物語は意外な方向へ動いていきます。
今、この物語を書いてると、爆発物をコツコツと一人で作ってるような感覚になってきました。テロリストってこんな心境なんですかねぇ。




