見たことのある城
俺は街を出て、その“move cartel”とやらの回りをうろうろしていた。
「あれの動きをどうやったら止められるかなぁ?」
「なんじゃ、無策で来おったのか...」
そうグレイリーはため息を吐きながら言う。
グレイリーとは、さっき俺が街の門を出ようとした時に引き止められて、どこに行く気じゃ、と言われ、事情を説明すると、なんとついていくと言われたので一緒に行動しているのだった。
「それより、あの城ってさ...」
「あの城がどうかしたのか?」
俺は、あの城を見て驚きを隠せなかった。
なぜなら......俺がジ〇リで見たあの動く城と外見がほぼ一緒だったからだ。
「なぁ、あの城って誰が作ったんだ?」
「んー? 確かお前と同じ異世界人だったと思うぞ」
やっぱり...そうだよね。
唯一の違いは城のあちこちに投石機がついてるくらいだった。
「まずい!! カタパルトから、岩の次弾が来るぞ!」
「え? カタパルトって?」
グレイリーの方を向いて問いかける。
「投石機のことじゃ! 避けろ!」
前を向くと投石の準備をしているのが見えた。
「大丈夫だろ、街を狙ってんだし」
「バカかお前は! 魔力の流れを感じられんのか!」
「は? 魔力の流れ...」
「危ない!」
「うわっ!」
いきなりグレイリーに突き飛ばされる。
「いってぇ...いきなり何するんだ!」
そう叫んだ瞬間、俺がさっき立っていたであろう場所は凄まじい音をたてて弾けた。
「え...?」
「大丈夫だったか!?」
「ああ...」
は?威力やばくね?
「お、おい! 今って」
「カタパルトから出た魔力の砲弾じゃな、恐らく今のをくらうと死ぬな」
「だろうね! 死ぬよね!」
やばい、非常にやばい。どうするかな...。
「そうだ! グレイリー、今のって打ち返せるかな?」
「打ち返してどうするんじゃ?」
「あの城にぶつけまくって動きを止める!」
「はぁ!?」
「なんかあの弾が見えるくらい目が良くなる魔法ない?」
「魔法で動体視力を上げれば弾は見えるかも知れんが...そもそも打ち返す時の衝撃に耐えられる武器はないぞ?」
俺はエリカを呼ぶ。
「呼んだ!?」
「呼んだ呼んだ」
「どうしたの?」
「なんかバットとかの打ち返すのに適したモードとか無い?」
「こんな感じ?」
そう言うと、俺の知ってるバットのフォームになった。
「これこれ!」
次にグレイリーに魔法をかけてもらう。
「お前正気か!? 少しでも打ち返すのに失敗したら死ぬぞ!?」
「これしか方法がないだからしゃーないよね。やってみたら上手くいくかもだし。」
「そ、そうか...」
「うん」
俺が打ち返しに行こうとすると、
「一つだけ言わせてくれんか」
「ん? 何?」
「...必ず、生きて帰れよ...」
「うん、それ死亡フラグだからやめて」
聞かなきゃ良かったと思いつつ、エクスカリバーを持ち、城へと駆け出した。
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