表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/8

どこが聖剣なんだよ!?

「ん...ふわぁ~あ」


心地よい穏やかな風に撫でられ、目を覚ますと、広く青い空が広がっていた。


「ここ...どこだ?」


上体を起こして辺りを見ると、限りなく広がり、地平線が見える草原に座っているようだった。


「広すぎんだろ...」


そう呟くが、別に呟いたところで状況は変わらないと分かっているので、


「取り敢えず街を探して、宿をとるのが異世界冒険モノの基本!」


自分でもアホだなと思いつつ、街を探しに歩き始めた。




それから5時間後...


「ぁぁ...街だぁ~...」


辺りが夕暮れで赤く染まり始めた頃に、ようやく街を見つけることができた。

街に近づくにつれ、大きな街だと思った。

門に近づくと、門番らしき人が商人や冒険者の対応をしていた。

列が出来ていたので、順番を待っていると後ろの爺さんが話し掛けてきた。


「のぅお主...もしやこの街に来るのは初めてじゃな?」


喉が渇き過ぎて声がでないので、軽く頷いた。


「そうかそうか。じゃあお主はこの街に入る為の入場料は持っておるのかの?」


何だって!? そりぁ初耳だぁ! ...という顔をすると、


「その格好からするとどこかの農村から来たのじゃろうな。よしよし、わしが恵んでやろう。」


なんて優しいジジイなんだ...という目で見ると、


「なんじゃと!? 誰がジジイじゃ!」


キレた。

そもそも何で俺の考えが読めるのか、そこに早く気付くべきだった。


「ん? お主はスキルを知らんのか?」


知らない、と念じると、


「そうか、じゃあ後で宿屋辺りで教えてやろうか?」


マジッスか! ありがとうございます! っと、念じたところで順番が回ってきた。


「んん? 見ない顔だな...どこから来た?」


そう門番に問われて、なんて返すか迷っていると...


「わしのツレじゃよ」


そう爺さんは門番に言った。


「そうですか...ってええ!? あなたは!」


門番が爺さんを見て驚いていた。


「静かにせんか。わざわざ身を隠して来ておるのに」

「は、はっ! 申し訳ありません!お通り下さい!」


そう言って俺らを通してくれた。

...この爺さん、何者なんだ?






爺さんに連れられ、宿屋に着き、宿を取ることができた。


「いやぁ~、マジでありがとうございます。喉の渇きも癒えました」

「ほっほっ、気にせんでええ。それより、君にスキルの事を教えねばならん」


そう言って真剣な顔になると、俺らの部屋のドアの外を確認して椅子に座り直した。


「一つ聞きたいんですが」

「なんじゃ?」

「何で俺にこんなにも優しくしてくれるんですか? なんか有名な人っぽいですし」


そう問いかけると、爺さんは、


「お主、外から来たじゃろ」


......え?

爺さんはいきなり衝撃的な事を言った。






「い、いや~、そんな、外の世界って何なんですかぁ~?」


取り敢えずはぐらかそうとしたが、


「隠さんでもええ。わしはお前のあった神の知り合いじゃ」

「そうなの!?」

「ああ、スキルの説明をする事が出来なかったから教えといて~、といわれたからお前に会いに来たんじゃ」


そうならそうと始めに言えよ、と思うと、


「なんじゃと!?」


あっ、忘れてた。


「まぁよい。それよりスキルじゃ、紙はあるか?」

「これか?」

「そうじゃそうじゃ。...読め」


そういわれて読み始めた。


『どうも神で~す。その爺さんの話驚いたかな? 驚いたかな? ははは! おふざけはこれくらいで君にスキルを教えるよ。まずは「ステータスオープン」って言って開いてみて。後はステータスを見たら分かるよ~、頑張ってねぇ~。

バカな君に分かりやすく書いたんだから感謝してよ? ......親愛なる神より貴方へ。』


...引き裂いた。





取り敢えず書かれている通りにやってみることにした。


「よっしゃぁ、『ステータスオープン』!!」


気合いを込めて言い放つと、効果音と共に目の前に半透明の薄い板が出現した。


「うおぉぉ! 魔法だ!」

「ほっほっほ」


興奮しつつ、その板に書かれているステータスを読んだ。








東 未千瑠・・・ 17歳


職業:無職


レベル:1


“攻撃力:3、防御力:2、身のこなし:4、

運:12”


スキル・・・『神の贈り物』









「ステータスがめっちゃ低いが...まぁいいか、それより『神の贈り物』って何だ?」


そう言った瞬間、スキル欄に説明が追加された。






『神の贈り物』・・・異世界転移する度にスキ

ルを3つ得る。


使用方法・・・「スキルをおくれーー!」、と

叫ぶ。








「なんじゃそりゃ!?」


使用方法の台詞がダサすぎんだろ...。


「でも言うしかないよな...スキルをおくれ ーー!」


『うわっ、ホントに言っちゃったの?あはは!君は素直だね。本当は念じればどのスキルも使用できるよ。ははは!』


「クソがぁぁぁっっ!!!」


次に会うときは半殺しにしようと、心の中で思った。

その後、スキル欄を見るとスキルが追加されていた。







スキル・・・『鑑定眼』:レアリティB


『魂の付与』:レアリティUNKNOWN


『未来へ繋ぐ力』:レアリティUNKNOWN








「おおっ!厨二っぽいのきたきたー!」


さっきと同じようにスキルの説明がでないか試してみる。すると、







『鑑定眼』・・・目で見たもののレアリティ、

レベル等を知ることが出来

る。


『魂の付与』・・・モノに魂を吹き込む能力。

しかし、使用回数は1度の

み。


『未来へ繋ぐ力』・・・¥mボ*ヴぃ&8§いa¢

℃зЦИゲk3R。








「バグってんじゃねぇかぁぁ!!」


2つのスキルの説明は分かったが、最後のスキルはバグっていた。


「クソッ!まともに使えるのは2つだけかよ...それより『魂の付与』は良いかもしれないな...」


そう言って、俺は腰に着けた父さんの形見を見る。


「父さん...」


俺の父さんは、俺が小学生三年生の時に事故で亡くなった。その父さんに貰った唯一のプレゼントが、よく旅行先のお土産屋に売っているような刀のストラップだった。父さんは、


「ほらミチル、“エクスカリバー”だぞぉ~」

「ホントっ?どこで手に入れたの?」

「暗い洞窟の中から抜いて持ってきたのさ。」

「すっげぇ!でもホントにエクスカリバーな

の?なんか小さくない?」

「ほらレシート見てみ?」

「“エクスカリバー”って書いてるよ!」

「ははは!大事にしろよ?」

「うん!するよ!ありがとう。」


...今思えばあそこでレシートを出したらファンタジー感が台無しになったと思うが、幼かった俺は“エクスカリバー”に夢中だった。

父さんが他界した後も、俺は“エクスカリバー”を大事にして、たまに磨いたりもした。


「こいつになら魂を吹き込んでも良いかもしれないな。」


そう思い、俺は“エクスカリバー”を持って『魂の付与』の使用を念じた。




注意! 本当にスキルを使用しますか?一度しか使えません。良いなら再度念じてください。




俺は再度念じると、




『魂の付与』を使用、スキル欄から『魂の付与』が消失しました。




それを読み終えると突如、“エクスカリバー”がカタカタ動き始めた。そして徐々に刀から人の形へと変化していった。


...俺の手元には“エクスカリバー”は無く、目の前には爺さんと長い金色のロングヘアーの少女が立っていた。


「え?」


俺は間抜けな声を出すと、


「やっとあなたを抱き締めることができるよ!ミチルーー!」


そう言って、その金髪の少女は俺に抱きついてきた。


「えぇ!?ちょ、待って!何で!?誰!?」

「何言ってるの?私は“エクスカリバー”だよ?」

「はいぃぃ!?でも何で人に変化したのさ?」

「そんなものよ」

「どんなもんだよ!」

「気にしない気にしない!会えて嬉しいよ!魂を吹き込んでくれてありがとう!」

「超気になるんだが...」


そういったやりとりを繰り返していると、やはり彼女は本当に“エクスカリバー”だと、俺は確信を持ち始めていた。


「あなたの恥ずかしい出来事を全て言っていって本当だって証明しようか?」


そう言って、俺の黒歴史をほじくりかえしてきたので慌てて止めた。


「でも昔、私がワルガキどもに盗まれてしまった時に、あなたは必死に私を探し出しててれたでしょ?あの時に私はあなたが好きになったのよ」


そういやそんなことがあった気がする。


「それからはもう好きで大好きで、愛してる!!抱いて!!これからはダーリンって呼ぶね!」


取り敢えずデコピンをして正気に戻してやる。


「じゃあ君は本当に“エクスカリバー”なんだね?」

「だからそう言ってるじゃない、なんならスキル欄に私の説明が追加されている筈よ」


早く見たら良かった。そう思いつつ、俺は再度スキル欄を出して見る。








スキル・・・『鑑定眼』、LOST

『魂の付与』、LOST

『未来へ繋ぐ力』、LOST

『エクスカリバー召喚』、レアリティUNKNOWN


『エクスカリバー召喚』

・・・いつでも好きなときに召喚出来る。

このスキルは武器と同じカテゴリーに属す

る。


モードを切り替えると実体は無い状態にし

たり、触れるようにしたり出来る。


戦闘時に使用すると、輝かしい光の剣にな

って手元に現れる。また、任意で刃をしな

らせたり、刃で体を覆ったり、出したり引

っ込めたりすれば戦闘スタイルの幅が広が

る。


武器モード

“攻撃力:9200、防御力:15000、

身のこなし:0、運:100”


人間モード

“攻撃力:2、防御力:0、身のこなし:2000、

運:2”


固有スキル・・・『捕食者』

『血の渇望』

『強い嫉妬の心』

『スキルイーター』








「お前のステータスやばいな...てか強すぎないか?」

「ダーリンを守るにはこれくらいないとね~。でもこの人間の姿じゃ弱いよ。」

「本当だ...って身のこなし2000!?お前はどこのメタリックなスライムだよ!」

「あははは。なんかおかしくなっちゃった。」

「おかしいというレベルではないが...」


固有スキルもかなり物騒である。


「固有スキル見ても良いか?」

「私の全てを見て!!」


無視をしてスキルの説明を読む。







『捕食者』・・・戦闘後、倒した敵から獲られ

る経験値量を3倍にする。

更に倒した敵のレベルと自分のレベルの和が戦闘後の自分のレベルになる。


『血の渇望』・・・戦闘中、敵を斬れば斬るほどステータスが上昇。

刀身に返り血を浴びるとステータスが2倍になる。

戦闘終了後に元に戻る。


『強い嫉妬の心』

・・・聖剣エクスカリバー以外の武器を装備すると全ステータスが90%低下、更に状態異常に掛かりやすくなる。


『スキルイーター』

・・・手に入れたスキルをスキル『聖剣エクスカリバー召喚』に吸収し、力やオリジナルの術技へと変える。









「どこが聖剣だよ!魔剣じゃねぇかっ!」

「失礼な!頑張った結果だよ!」

「『スキルイーター』のせいでスキル無くなってんじゃねぇか!」


おそらくLOST扱いになったのはこいつのせいだろう。

『未来へ繋ぐ力』はともかく、『鑑定眼』は使えそうだったのに!


「安心して!新しい技へと変えておいたから!」


よく見たら『スキルイーター』にNEW!と書いてある。







『スキルイーター』、スキル吸収量2つ


転生術技・・・『鑑定眼改』、レアリティA


『未来への系譜』、レアリティUNKNOWN


『鑑定眼改』・・・ほとんどのモノが解析可能になった。

知れぬモノは神くらい。


『未来への系譜』

・・・死ねば力を引き継いだままレベル1になって生き返る。

生き返る場所は必ず教会。








『未来への系譜』めっちゃTUEEE!

かなりのチートスキルじゃないか?これ。


「すげぇじゃんお前!」

「ふっふーん、それほどでも~。...それよりお前って言うのはやだな」

「でも名前はあるのか?」

「うーん...無いからダーリンが考えてよ」

「えー。エクスカリ子とか?」

「殺すよ?」

「う、嘘だって!その手から生えた光剣を戻して!」

「もぉ~。じゃあエリカでいいよ。それで呼んでね!」

「ああ、分かった」


こいつを怒らせてはならないことも。

そういや爺さんの名前を聞いてなかったな。


「やっとわしに意識を向けたか。ずっと蚊帳の外じゃったからのぅ...」

「わ、悪かったって。じゃあ名前は何て言うんだ?」

「わしはグレイリーじゃ」

「そうか、俺は未千瑠。東 未千瑠だ」

「自己紹介は済んだみたいね!じゃあ冒険者ギルドへ行きましょう!」

「冒険者ギルド?」

「冒険者ギルドっていうのは冒険者が集まるギルドよ。」

「それくらいは分かるよ!何で行くかってのを聞いてんの!」

「お主は異変を調査しに来たんじゃろ?ならどこで異変が起きているか、それを知らなければいかんじゃろ」

「そりぁね、そうだよ」

「冒険者ギルドは、次々に各地で起きている事の解決してくれっていう依頼が飛び込んでくるわ」

「なるほど、じゃあそこで依頼をこなしていく途中で異変に出会えるかもしれないな」

「そういうことよ、じゃあ行きましょう」

「異議なし!」


そう言って俺らは冒険者ギルドへ向かうのだった...。












読んでいただきありがとうございます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ