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決戦の日

「あと、もう1つ忠告だ。ちゃんと未来に帰る事を忘れんなよ。過去を変える事に成功しても、蓮の本当の居場所は未来なんだからよ。未来から過去へいられる時間は、4日だ。それを過ぎると強制的に元の時間へ戻される。蓮ちゃんがいられるのは明日、明後日のあと2日だけだな。まあ、生徒会長が死んだのが明日なら、良い感じに過去へ来られたんじゃないかな。」

颯太の最後の助言もきっちりとこの耳に染み込ませ、僕は結衣を助ける方法を考えていた。簡単に「僕は未来から来た木古内蓮だ。結衣を助けるために来たんだ。」とか言って軽く助けるつもりだったのにな。人を生き返らせるのはそう簡単じゃないらしい。

結衣と僕が喧嘩をして、結衣を1人で帰らせてしまったのは今考えても本当に愚かな事だ。結衣はあの時僕の事を考えて言っていたのに、僕はそれに反発してそれで喧嘩になってしまって・・・。結衣もストーカーに悩まされていたのなら言ってくれればよかったのに。そもそも、いつも僕と結衣は登下校を共にしていたのにストーカーに僕は気付かなかったぞ。思っているよりも僕は鈍感なのかな。


-9月30日木曜日

今日が決戦の日だ。今日僕は、結衣を救ってみせる。颯太にも協力してもらう手筈は済んでいる。絶対に、絶対に助けてみせる。僕と結衣が喧嘩をしてしまうのは、学校が終わってからだ。いつもの道を待ち伏せして、ストーカーを捕まえる。颯太は僕とこの時間の僕が会わないように時間を稼ぐ。結衣はするどいし、話をしたらボロが出そうで怖いからな。ストーカーを捕まえたほうがこちらの身も安全安心だ。もう1つ案じなければならないのは、クラスメート達の事だ。僕の事を知っているのなら、話しかけてくる可能性も高まる。僕はあまり嘘が得意な方ではないから、相手が結衣でなくても油断は禁物だ。


-福島颯太

今日は確か、生徒会長が殺されてしまう日だったよな。俺が生徒会長に「アンタは今日殺される。俺は未来から来てアンタを救いに来た。」何て言ってもいいんだけどな。今の俺は未来からきた俺じゃ無い訳だし。でもそうすると、生徒会長が俺に好意を持ってしまう危険性も出てくる。蓮は、相当生徒会長の事を助けたがってた。きっと好きなんだろう。未来の友達でも悲しむ顔は見たくないし、過去へ戻る手段を得ている蓮に殺されてしまう事もあるかもしれない。俺は生徒会長を救うべきではないな。あくまでも、蓮が生徒会長を救う助けをするだけ。ただ、それだけだ。

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