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白い監獄
ふと目を覚ますと、目の前の白い明かりに目が拒否反応を出した。
どれだけ弱いんだ、私の目は。
私は横を見た。
簡易ベッドが並んでいる所をみるとここは病院らしい。
・・・・・なんだか酷い疲れが溜まっている。
私はここから脱出することを試み、ベッドから起き上がった。
「お、起きた」
起きた瞬間、後ろから声がした。
私は心臓が凍り付いた。
まさかあの化け物が私の後ろにいるのではなかろうか。
私が恐る恐る後ろを見ると、
「なんだい、わしが恐いんか」
そこには医者が座っていた。
私は胸を撫で下ろした。
「深夜までお勤め、ご苦労様です」
とりあえず、頭を下げる。
「いやいや、時計見てみな」
「?」
私は時計を見た。
そして絶句した。
「9、9時!?朝の!?」
「うるさいぞ、斉藤君」
「何故私の名前を!?いやそんなことより会社にいかなければ!」
「何を言っとる、ここじゃないか」
「ハッ!?」
私は頭を叩いた。
5秒ほど経って私がこの病院で働いてることを思い出した。
「さぁ、早く働けい、若いの」
医者が笑った。