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「レオ君!!」
綾香は、叫んだ。
怜生には聞こえない…こんなに大きい声なのに。
いつものように、怜生は階段の一番上に座っていた。が…
ケータイは、上から何段目かに…落ちている…
「レオ君?」
綾香は、怜生のケータイを拾い上げながら怜生を呼ぶ。
怜生は、無反応。
綾香は、怜生のケータイが欠けているのを見つける。
「ケータイ傷ついてるよ? どーした?」
訊くが答えない怜生。
怜生のケータイにメールが入る…
真梨からだ。
『高校生がタバコとは感心ならないけど、外では吸わないでください。 母より』
怜生のケータイは、開かなくてもメールが表示される。
開かなければ、もちろん既読にはならないが。
「レオ君、真梨さんと話したの?」
綾香は真梨からのメール表示を見た。そして訊いた。
更に、怜生に追い打ちをかける音。
飛行機の音…