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初めはわからなかったが…母親が女である事は、痛みだった。

怜生にとって、痛みだった。

怜生は、闇に痛みを伴う思春期の始まりだった。


“このオッサンがおーか?”


綾香に見せられた写真の男が、やけに引っかかる。


親父の意味不明…意味深な言葉…

この男のコトなのだろうか…

ZIPPOの文字…

ぐるぐると、心に渦が巻く。


目の前に、綾香がいることも忘れる…

「イタっ。」

また、叩かれた怜生。

綾香は、自分の存在を忘れさせてくれるような女ではなさそうだ。


「レオ君、あたしのこと見えてる?」覗き込むように怜生の瞳を見る綾香。

「見えてませんでした。」憮然とした態度になる怜生。

「先輩に取る態度ですか?」腰に両手をあて、先頭の前習えの様にし、諭す綾香。

「サーセン…イタっ」

「反省の色が見えませんね」お姉さんぶって答える綾香。綾香は手が早いようだ。

「そんなに、叩かないでください」乞うように言う。

「痛くしたつもりはないけど?」あっけらかんと言葉を放つ。

「力は、そうですね。 でも骨、痛いです。」

「骨? ごめん。気付かなかった。」本当に気付いてなかったようだ。

綾香は、そのことを怜生に平謝りした。


怜生は、綾香がなぜか可愛く見えた。







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