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した…
怜生は何も言えず…立ち尽くす。
…お母さんの恋人か?
誰だよ、あいつ。
腰に手まわすな。
…
バシッ
「いでっ」不意に叩かれた…叩かれた場所を抑える…
「こら、可愛い乙女が去ろうとしたら、追いかけなさい!!」
怒った綾香だ…
「先輩…」
「レオ君、ツレナイワネ。」
「はぁ…?」
「お母さんじゃないの??」
「…まぁ…」聞こえるか聞こえないかの声だ。
「お母さん、病院じゃ人気なのよ!! なのに、何、このオヤジ、胡散臭くない? ヤダこんな奴、どこがいいのかわかんない。」
「はぁ…」
「母の職場は、行かないので…」
「ウソばっか!!」
「へ?」
「私、見たわよ。」
「アカツキ病院の内科で…レオ君。」
「はぁ…まぁ…」
「あんなに人がいても、レオ君は目立つの…。 バカにしないで。」
一方的な綾香に、怜生は圧され気味…
「なんで、綾香先輩にもなろうお人が俺なんかを知ってるんですか?」
「鏡みなさい」コンパクトを怜生に差し出す。
はぁ…怜生はタジタジ。
「はい…」コンパクトを受け取る…