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「レーオ君?」
…
…
「レオ君?」
…
「怜生!!」
…バシッ
綾香は怜生の頬を叩いた。
「いでッ」
「レオ君、何回呼んでも聞こえてないから!!」
「綾香先輩…痛いです…」涙目で、言う。
「男が、なに言う。 耐えなさい。 てか、この写真…お母さん? この人、かかりつけの看護師さんでさ…息子の名前がレオだったから、レオ君のママかなって思ってさぁ、たまたまブンチョウで見かけたから、思わず写メ撮っちゃった。 違う?」
「先輩…初対面ですよ…俺達…」
「あぁ、だよね。 ごめん。 この話は…なかったことに…」綾香はその場を立ち去ろうと…