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第29話:戦火のはじまり
各国が、六つの鍵が集まったという情報を察知し始めていた。
最初に動いたのは、東の大国「ヴァレミス王国」。
「星の鍵は、我らが管理すべき神具。即刻、灰の器を捕らえよ」
各地の空港都市に軍隊が展開され、レオンたちの行く先々が封鎖され始める。
帝国・王国・同盟軍・竜の末裔――
鍵を求めて、全世界が動き出していた。
ガラルドはその様子を冷笑して見下ろす。
「星を巡る大戦――始まりの火は、もうついてしまった」
この混乱の中、第七の鍵のありかも、次第に浮かび上がり始めていた。