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第27話:ノアの告白
再び現れたノアは、レオンたちの前に静かに立った。
だが、今回は剣を抜くことはなかった。
「お前たちに話すべきことがある。星の王・アステリアは“怪物”などではない」
彼の語った真実は衝撃的だった。
かつて星々を滅ぼしたのは、人間たちの欲望だった。
神や巫女はそれに抗い続け、アステリアは“それらを止めるための概念”として創られた存在だったという。
「彼は滅ぼすために生まれた。希望を守るために、あらゆる記憶を“喰らう”ことで」
アステリアは世界を終わらせる存在ではなく、世界の崩壊を防ぐための“最終防壁”だった。
「お前たちは、彼を再び封じようとしているが――それが、今度こそ世界を滅ぼす」