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第25話:竜の眠る地
ノアとの戦いの傷を抱えたまま、レオンたちは竜の墓所へと辿り着く。
そこは火山帯に囲まれた古の地。大地が鼓動し、地の底から竜の咆哮が響いた。
封印されし六つ目の紋章――竜の鱗は、真紅の大結晶の中に埋まっていた。
だが、それを守っていたのは最後の竜騎士、「エルザ」だった。
「私は、灰の王の最後の護衛だった者。今のあなたが、本当に“彼”であるなら、証明してみせて」
彼女はレオンに一騎打ちを挑む。竜と共に空を舞う、決死の戦い。
レオンの剣が重さを増し、灰の王の記憶が覚醒し始める。
「俺は、過去の俺じゃない。だが――あの時、護りたかったものを、今度こそ護る!」
決意と共に放たれた一撃が、竜騎士の槍を砕いた。
そして、六つ目の鍵が、手の中に落ちる。