灰の王と星の姫

第24話：目覚めゆく影

一行は旅を再開し、次なる目的地――大陸南端の「竜の墓所」へ向かう。

そこには、伝説の竜たちが眠るとされていた。

だがその道中、空に異変が起きる。星の光がゆらぎ、灰が舞い上がる。

遠くで、“星の裂け目”が開いた。

「これは……封印が緩み始めてる……！」

その裂け目から出現したのは、新たなる敵――星喰らいの従僕、“ノア”。

人の姿をしているが、目に光はなく、星の魔力だけを燃やしていた。

「器……レオン。お前が六つ目を手にした瞬間、主（あるじ）は蘇る」

レオンの剣が唸り、ノアと激突する。

だが、ノアはまるで未来を読むような動きで攻撃を避けた。

「お前は、かつての“彼”ではない。偽りの灰の王だ」