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第16話:深き渦の兆し

砂の国を後にした一行は、星の鍵を持ち帰る途中で、ナディアの従者から密かに一枚の地図を渡される。

それは、「失われた第五の鍵」が存在するとされる場所を示すものであった。


地図の先に記されていたのは、「ザグラド帝国領空」――機械文明が支配する鉄の帝国。

空に浮かぶ要塞都市。封鎖され、どの国も立ち入ることを許されていない。


「この先に、鍵があるとしたら……」

レオンの言葉に、リュミエールは頷く。

「そこには、星の巫女たちが決して触れなかった“もう一つの真実”があるはず」


その夜、ユリオはひとり、剣を磨きながら空を見つめていた。

「アステリア……本当に、封じるべき存在なのか?」


仲間たちの中に、小さな疑念が芽生え始めていた。

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