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第10話:星の守人
現れたのは、白銀の鎧をまとった青年。名は“ユリオ”。星の守人にして、リュミエールのかつての婚約者だった。
「リュミエール……君が、生きていたとは」
リュミエールの表情が一瞬曇る。レオンは、彼女とユリオの間にただならぬ過去があると感じ取る。
「私は、あなたの隣にはもう立てない」
「なぜだ。あの夜、君を守ると誓った……!」
激しい氷嵐の中、ユリオはレオンに剣を向ける。
「君が、リュミエールを変えたのなら、俺は君と戦う」
レオンは剣を構える。
「それが、お前の覚悟なら……受けて立つ」
そして、氷の塔の頂上で、ふたりの“騎士”がぶつかり合う。
それは、恋でも友情でもない――運命の火花だった。